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桃咲き誇る旧上巳

 旧三月二日。清明に入ると本格的に暖かい日が増えてきます。また、春雷や突風などの不安定な天気の日も多く、変わりやすい陽気となり、気が抜けません。

 明日は、旧暦の三月三日。五節句のひとつ、【上巳(じょうし)】の節句です。桃の節句とはまさにこの頃。今の暦の3月3日には蕾も堅かった桃の花が見事に咲いています。やっぱり、五節句は旧暦がしっくりきますね。

 古くは、禊をして穢れを祓うのが上巳の風習で、その際に人形を川などに流していました。その人形がいつしか精工になって、雛人形として定着して行ったのです。

(この花は、源平桃という八重咲きの桃で、一本の木に紅白の花を咲かせています。なんともおめでたい花です)

 ひな祭りの膳に並ぶ三色の菱餅の色も、緑は蓬、白は菱、赤はクチナシと、それぞれ薬効があって、女の子の成長を願ったとされています。さらに、紅白の桃の酒と白酒も備えられました。邪気を祓う仙木といわれた桃の花をお酒に浸すことで、古代の中国では百病に効くといわれていたそうです。

 さあ、明日は女の子の節句を大いにお祝いしましょう。お花見もまだ間にあいますよ。


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