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「笹巻き」の魅力を語らせてください!

おはようございます。

週末のことですが、雲南市掛合町入間の「うすの会」さんに会いに行ってきました。

今が佳境、となっている雲南・奥出雲名物「笹巻き」作りを見学させていただくため。

何度もお伝えしていますが、「うすの会」さんの笹巻きが、本当に素晴らしいのです。「地域の伝統文化」「食文化」「手仕事」…ここにしかないものが、たくさん詰まっています。それを少しでも伝えたい!ということで、今日はこの場で笹巻きの魅力を、ぜひ語らせてください!

まずはInstagramの動画をご覧くださいね。


笹巻き作りには3年かかる…との名言もありますが、まずはお米作りから…地域の方にお願いして、もち米を栽培するところから始まります。

そのもち米を洗い上げ、寒い冬の間干して乾燥させ、粉にするのですが、入間のもち米は粘りが強く、団子にしたときにもそのおいしさがしっかりと感じられるため、毎年とても喜ばれるそうです。

そして、笹巻きには不可欠の笹。団子を作るのはおばちゃんたちですが、笹を採取するのはお父さんたちの仕事。形の良い笹が生えている場所があり、作る日の早朝にそこまで出かけて集めます。お日さまが上ってから集めると笹が黄色くなってしまうのだそうで、ここも長年の経験や先人の知恵が活かされているところ。

みずみずしい笹を、「お団子を包む笹」「外側のお化粧をする笹」「団子に刺す棒」に整然と数を数えつつ分けて、おばちゃんたちに渡して、という、ひとつひとつの作業が「きちんと」していて、無駄がない。

そして、それを受け取ったおばちゃんたちの作業も、見事としか言いようがありません。お団子を丸め、棒を刺して、笹をくるくるっと巻いて、「いがら」という植物(これも茹でて天日干し&陰干ししてあるのです…手間がすごい!)でぎゅっと縛って留める。

「1日2日でできることじゃないけんね」とおっしゃっていましたが、私には何十年やってもできる気がしない…。笹巻き名人の坪倉さんはもう20年以上巻いておられるそうですが、最初は全然できなくて、先輩から手とり足とり、教えていただいたそうです。そうやって技術や文化が受け継がれているんだなあ…というのを、坪倉さんの手が教えてくれました。

きれいに10本ずつにまとめた笹巻きをたっぷりのお湯で茹であげてから、最後に笹と稲わらの縄で「お化粧」します。

縄も冬の間皆さんでせっせとなって作られたもので、自然のものだけでできている!とあらためて感動。

ぴしっと整った笹巻きは、まるで工芸品のようです。「仏壇にお供えしてからじゃないと食べられない」という方もおられるとのこと。分かる気がします。

もともと、各家で当たり前に作られていた笹巻き。まだ「雲南市」に市町村合併する前の「掛合町」の時代に、これを特産品にしよう!と立ち上がり、そこから長い間、人から人へ、受け継がれてきたのだそうです。「笹巻き作りには3年かかる」と前述しましたが、そう考えると3年どころか、もっともっと長い時間をかけ、守られてきた田んぼ・技術・人と人とのつながり…それらがなければ作り得ないものなのです。

「おいしい、という声を聞くと励みになる」「笹巻きを作っているからいろんな人に会えて、ご縁をもらったからね」と、楽しそうに語っておられる「うすの会」の皆さん。「喜んでもらうことを喜びとする」という、人としての理想を見せていただいた気がして、胸が熱くなりました。

そして何より、メンバーの皆さんがみんな、この笹巻きにプライドを持っておられるのが伝わってきます。プライドがあるから妥協をしない。笹を探すところから、もち米を作るところから、一切の妥協がありません。きっと笹巻きは皆さんの心意気そのもの、なのだと思います。シビックプライドだ!

地域によってさまざまですが、「うすの会」さんの笹巻きには味付けがいっさいしてありません。砂糖醤油やきな粉で食べると、笹の香りがふんわり漂って本当においしいです。お団子も粘りがあって食べ応え十分。

1年に1度、こうして出会えることに幸せを感じます。

こちらの笹巻き、雲南市にふるさと納税をされた方への返礼品として発送されています。季節商品ですので、ご希望の方はどうぞお早めに。

「雲南市のふるさと納税」については、こちらのページをご参照ください。

ここから、ふるさと納税ポータルサイトへ飛ぶことができます。

「笹巻き」以外にもおいしいものがたくさんあるみたいですよ~。「うすの会」さんでは、冬の時期にはお餅の返礼品もありますので、こちらもよろしくお願いいたします!


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