見出し画像

昭和的で何が悪い?(別に悪くない)‥昭和と平成の狭間で考えること。

自分たちよりも若い世代の方と話をしたり、その発信を見たりして、「ほぉ~そう来たか!」と感嘆の声をあげることが増えた気がします。

ひとつ前の世代、ふたつ前の世代…どんどん価値観が乖離していって、大学生くらいになるともうまったく別の人間のようだ、と思うことも。それが「昭和と平成の違い」なのか、時代がそうさせているのか分かりませんが、とにかく最近、「はぁ~、へえええ、そんなことが…」ということが多い。プラスに感じることも多いし、「そんなことできちゃうんだ…」と若干引いてしまうこともあります。

画像1

私は昭和40年代生まれ。こう書くと歳を感じますが、いわゆる「頑張れ、と言われ続け」「我慢をして」大きくなってきた年代です。子どもの頃からいろんな理不尽を感じながらも、それを理不尽とも思わず、そう感じるのはむしろ自分が悪いのだ、と思いながら生きてきました。自分の成長には我慢が不可欠だと信じていたし、何か抵抗する、ということなんて考えもしなかった、そんな子どもだったように思います。

先日スタッフと話していてあらためて「当時はひどかったなあ」と思ったのですが、小学生の頃、夏に「くろんぼコンテスト」というものが学校でありました。※当時の名称をそのまま使用して書いています。

夏休みにどれだけプールで泳いで「日に焼けたか」を競うという、今となってはもう、コンセプトだけで炎上間違いなしのコンテストです。

その競い方がまたすごくて、スクール水着の肩のところをぺろっとめくって、ビフォー(=地肌の色)とアフター(=日焼けした色)を比べ、その対比を公衆の面前で皆さんに見ていただき、点数をつけるという、こうして書いててもドキドキするような内容でした。

当時私は水泳で大会に出場したりしていて、それこそ1日中プールの中にいるような夏を過ごしていました。泳ぐことは大好きで、日焼けの色をプールのスタート台の上で評価されても、「そういうもんなんだ」と思っていたのです。ちなみに3位という微妙な順位だったのですが、そのコンテスト自体を特に変だとは感じなかったのです…それが今思うと恐ろしいのですが。「おかしくない?」と気づいたのは、かなり大人になってからでした。

画像2

コンテストの例は極端ですが、そういういろんな理不尽が、子どもの頃からそこら中に転がっている時代でした。我慢を幾度も経験して大きくなっているから、私は「理不尽に意味を見出すことが得意な世代」だとも言えます。これだけ頑張ったんだから、我慢したんだから、と考えがち。今考えると、もっと自由に、ゆるやかに楽しく過ごすことも大事だったかもなあ、と思います。

でも一方で「理不尽に意味が見いだせること」は、逆境に置かれたときには本当に役に立つマインドなのです。「制約こそ最大のヒント」を座右の銘みたいにしている私たちには、そのマインドが染みついているのかもしれません。困難に陥った時ほど燃えるタイプなのですが、まあ「そんな困難、あえて経験しなくてもいいじゃん」と言われてしまうかもしれません。というか、今の時代は、過去とはまた違う意味の理不尽が、またたくさんあるのかもしれませんね。

また、「続けることに意味を見出す世代」でもあります。これも言うまでもなく今の時代には合わない精神ですが、「続けることが大事」と唱えながら14年歩み続けてきた私たちにとっては、ざっくり切り落とされるとちょっと悲しくなる概念だったりします。だって、続けているうちに見えてくる景色って本当にあると思うから。難しいところです…。

画像3

こういう世代は往々にして「新しいこと」「変えていくこと」が苦手な世代でもあるかもしれませんが、私たちくらしアトリエは、新しいことや変革は大好物です。ここがいわゆる「昭和だね~」と呼ばれる世代とは違うところなのかもしれません。同じ世代でも、そうやって変わることを面白がれる人たちが、新たな時代で活躍するチャンスをもらえるんじゃないかと思います。

画像4

いろんな考え方があって、世代間でそれが違うのは当たり前。すべて理解し合えることも、正直難しいと思います。いま、時代は「みんながハッピーになろうぜ」というマインドで動いています。ちいさな屈辱や失敗はひとまず置いておいて、みんなで楽しく、まず自分が楽しく、が一番大事な時代。

そんな時代の流れにちょっとだけおっかなびっくりしながらも、「世代を超えて、どんな人にも同じように流れている思想や概念はあるはず」と、ゆっくり歩み続けているのがくらしアトリエです。

画像5

誰もが「そうだね!」「いいね!」と心からシェアできるような「誇れる島根の発信」が、今の自分たちのミッション。同じように考えてくれる人が、きっと、必ずいると信じつつ…。誰もが自分からアクションが起こせる、魔法のようなツールを得た「令和」の今だからこそ、世代を超えて、同じような思考を持つ人たちとの貴重な出会いを大切にしたいと思う今日この頃です。

サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。