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すべては言葉から。そんな気持ちで。

この「時々、コラム」の2018年の更新は、今日が最後となります。
皆さまお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

この「note」に記事を最初に書いたのが今年の3月20日。そこから、「日々 綴る。」に書いた記事の総計は252。まさに、日々綴ったことの積み重ねです。

「note」に書くようになったきっかけは、昨年度の発信のやり方に、自分たち自身で疑問を持ったことでした。それについてはまた別の機会に書いてみようと思いますが、迷い悩んでいたときに偶然「note」という媒体を見つけて、「これだ!」と思ったのです。

発信することの大切さが身に染みた昨年、学ぶところが多かったと実感していますが、その中で出会えたこの「note」のおかげで、のびのびとパソコンに向かえるようになった気がします。

くらしアトリエの役割分担の中で、私が担当しているのは文章です。文章を書くということは、「自分の中に言葉を持つ」ということ。借りてきた言葉では、うまく書けません。今年は本当に「言葉」を意識した1年でした。私だけでなく他のスタッフも、この1年はいろんな本を読んだり、ネット上の文章を読んだりして、自分に足りないものを身につけようとしてきました。

もちろん、一朝一夕ではなし得ることはできないもの。「伝える」ということの楽しさ、そして難しさをあらためて感じるとともに、自分の中の語彙を増やすことは一生の課題だなあ、と思っています。

きちんと目的ごとに整理された引き出しみたいに、ここぞというときに的確な言葉がすっと出てくる、そんな人間になるというのが目標です。

若松英輔さんという方の文章が、品があって、穏やかだけどぐっと迫るものがあって大好きなのです。最初はTwitterで知ったのですが、そこからラジオを聴いたりいろいろな文章に触れたり、若松さんのホームページで開催されているeラーニングを始めたりしています。テキストの本もすっと読み進められるものではないのですが、焦らずゆっくり続けていくつもり。

若松さんの講義は、言葉がぶわーっと降りかかってきて、メモするのに必死です。「読む」のと「聴く」のは違うんだなあ、ということも、あらためて感じています。いかに、自分が少ない語彙の中で生活していたかを思い知らされ、言葉の選び方ひとつで(しかも、難しい語句はいっさい使わずに)ぐぐっと説得力を持つ若松さんのお話に、引き込まれている日々。ひと言も漏らすまい!と、何度も何度も巻き戻して聴いています(そして、そのたびに発見があったり、同じところでぐっときたりする)。
これがいつか、自分の中で醸成されて、自分のことばになるといいなあ、と思っています。

そして、今年は「シマシマしまね」を通じて出会う方々との言葉のやりとりからも、多くの学びをいただいた1年でした。「読書ワークショップ」シリーズで教えていただいたさまざまな本、それを綴った人物の言葉。また、「素敵な人に会いに行こう」「素敵な人がやってきた」シリーズでお話をうかがった皆さんの、「生の」暮らしから生まれる言葉。

そして、参加してくださった皆さんが思いを伝えてくださる、その言葉からも、多くを学ばせていただき、刺激をもらい、また課題もたくさんいただきました。

最近よく感じるのですが、歳を重ねると、いろんなことに「寛容」になると言われますよね。身だしなみや生活のメリハリ、人との関係など、「気を遣う」ことが少なくなる、と。

でも、他方では逆に「不寛容」になる部分もあるような気がします。特に最近は、自分の中に「不寛容の芽」みたいなものを感じて、嫌だなあ…と思うことが増えてきました。妙に意地になったり、感情的になったり。

不寛容さを捨て、いい意味でおおらかに、寛容に生きるためには、やっぱり自分の言葉を持つこと、言いたいことをしっかり伝えられることが大切なんじゃないかと思います。伝わらないからイライラして、思いをただぶつけたり、変なところに投げつけたりするのかもしれないから。

すべては言葉から。
そんな気持ちで来年も学び続けていきたいし、その機会を「シマシマしまね」でもっと多く創出できればと思っています。

皆さんもどうぞ、学びの多い人生を。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。



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