人生の先輩からのエール ~素敵な60代を迎えるために。

「シマシマしまね」オープン1週間前の今日。スタッフは、広島県安芸高田市におりました。

本来なら島根各地に出向いて、仕入れやら取材やらをするべきなのかもしれませんが、オープンしたらなかなか伺えない場所へ今のうちに行っておきたい、という気持ちが強く…いくつか立ち寄ったのですが、そのひとつが大好きな場所「tentenhouse」さん。

奥さまの野依さんが手織り機で素敵な作品をつくり、ご主人はカメラマン。数年前に安芸高田の土地に出会い、ちいさな家を建てて、ゆっくり流れる時を楽しみながら過ごしていらっしゃる…そんなおふたりです。

最初にこの場所にうかがったのはもう何年も前、「シマシマしまね」はまだ存在していませんでした。三次市内で偶然手織りのクロスを見かけ、あたたかみがあって素敵だな、どなたが作っておられるんだろう…と興味が沸いて検索し、勢いでコンタクトをとり、工房にお邪魔してお昼ごはんまでごちそうになって…初対面にもかかわらず、いろんな話をさせていただきました。

その時のことはすごく鮮烈に覚えています。今まで出会った年上の方の中でも際立って個性的。かわいくて、ちょっと辛辣で、でも嫌味がなくて。もっといろいろ聞いてみたい!と思わせてくれるチャーミングなおふたりで、こんなおばあちゃんになりたい(失礼)と強く思ったものです。

そこから何度かお邪魔したり、スタッフは写真のレッスンに参加したりして、今回はオープンデーにお邪魔しました。

いつもtentenhouseさんへうかがうと示唆に富んだお話をしてくださるのですが(もちろん、おふたりにとっては日常のことなのですが、私たちにとってはとても刺激的)、今回とても印象的だったことがありました。

近況を報告する中で私が「子どもたちが巣立って、ちょうど落ち着いたところなんです」とお話したら、ニコッと笑って「じゃあ今だね!時は今、だね!」とおっしゃったのです。

さらにそのあと「いま、ここで頑張ることが、60歳の時に生きてくるんよ」と話してくださいました。

今まで私が「子どもが巣立って…」と話をすると「それは寂しいね」「心配だね」という声をかけてくださる方はたくさんいらっしゃったけれど、「よっしゃ、今からが人生本番じゃん!」みたいな考え方を直接ぶつけてくださる方は初めて。そうだった!子どもが巣立ってもちろん寂しさはあるけれど、ここから自分がどう生きるか、どう時を過ごすか、きちんと考えなければ、と思ったのです。だって、今は人生100年時代。下手したらまだ折り返し地点にも立っていないのだから。

そういう意味で、いま頑張ることが歳を重ねた後に結果としてついてくる、という人生の先輩からの言葉にもすごく励まされました。人はどうしても、スピード感のある結果を求めがち。だから、「○○のための10の方法」とか「○○しないための100の秘訣」とか、答えを簡単に探すためのハウツー本は巷にあふれています。でも、本当に自分の足で人生を歩んでいくためには、誰かにもらった答えではうまくいかないと思う。焦らず、身の周りのこと・いま現在のつながりを大切にして歩んでいくことが、未来の自分を明るく照らすことになるんだ…と、背中を押していただいたように思います。

「シマシマしまね」が今年度からはじめる3つのプロジェクトも、一歩踏み出す方を応援したい!という私たちの思いから生まれたものですが、「何かを始めたい」と考えても、スタートラインに立つまでは一朝一夕で答えが出ないはずです。いざ一歩踏み出したとしても、そこからはまた自問自答の日々でしょう。

だけど、そこで得る学びや迷い、気づきが、きっと10年後、20年後の自分の礎となると思うのです。だから、やっぱり簡単に答えを求めず、ゆっくり歩みを進めてもらいたいなあ、と思っています。

ちなみに失礼ながら数えたら、野依さんは私よりも25歳年上でした。25年後、あんな風に生きていけたらいいなあ…尖ったところと丸いところ、両方持ち合わせ、ユーモアと真面目さを携えて暮らしていきたい、と強く思います。

そのために、いまの自分をきちんと生きる。さらりとした会話の中から、とても大切なことを教えていただいたように思います。


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