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Kurashicom Tech Talk vol.4を開催しました

こんにちは。テクノロジーグループマネージャーの村田です。
最近ずっと欲しかったニーチェアXを買ったらもっと気になる新色が出てしまい、結果として自宅にニーチェアXが4脚あるのが悩みです。

さて今回は、先日開催した Kurashicom Tech Talk vol.4 「社内受託にならないエンジニアチームのつくり方」 についてご紹介します。私とのトークセッションにご協力いただいた、倉貫さん(株式会社クラシコム社外取締役・株式会社ソニックガーデン代表取締役)にも 振り返りブログ を書いていただいたので、こちらもお読みいただけると嬉しいです。

イベントの背景

今回イベントを開催するきっかけとなったのは、倉貫さんが出版された 「人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~ 」(技術評論社) でした。

本書の中にも、クラシコムの社外取締役としてテクノロジーグループの進化・変遷を見守ってきた経験がもとになっていると書かれています。中の人としても共感する部分が多く、これを踏まえて直近のプロジェクトを題材に、実際に現場で取り組んだプロジェクトメンバーからの視点と、プロジェクトを推進する環境作りからサポートしたマネジメントの視点から、クラシコムでのエンジニアの仕事・役割についてお話しするというコンセプトで開催しました。

社内受託にならないためのプロセスとスタンス

  • 社内受託にならないための「開発プロセス」木村茉由 

  • 社内受託にならないための「エンジニアのスタンス」岩橋孝紀

2023年3月にリリースした「倉庫管理システムのリプレイス」を担当した2人のエンジニアから、プロジェクトを進める上でのプロセスとスタンスという2つの観点で発表いただきました。

クラシコムの売上の大部分はD2C事業である物販から生まれており、お客様にお買い上げいただいた商品をクイックに安全に届けるために、多くの社員や社外パートナーが関わっています。倉庫管理システムは物流というビジネスプロセスや関わるスタッフを支える主要な要素です。単なるシステムの置き換えではなく、その上に成り立っている出荷業務や、在庫管理・財務会計などの関連プロセスに影響を与えずに移行する必要があります。

そのために、1回のリリースですべての変更を行うようなビッグバンリリースではなく、段階的なリリースにより可能な限りシステム変更起因による不確実性を減らす。システムと業務フローを同時に変更せず、業務フローを新しいシステム・仕組みに対応できる形にしてからシステムを切り替える。といったプロセス全体での工夫を行っています。

またプロジェクトはリリースして終わり、ではありません。その後も不具合の対応や業務の改善により継続的に変更されていきます。システムと業務フローの関係を壊すことなく変更し続けられるような拡張性を持たせるためには、開発チームが、システム内部だけでなく業務に対しても深く理解し、今後の方針も把握するというスタンスで、関連部門との定例や勉強会を行いました。

このあたりは過去の記事でも取り上げていますのでご覧ください。

社内受託にならないためのマネジメント

  • 社内受託にならないための「マネジメント」倉貫義人 / 村田省吾

後半は私と倉貫さんのトークセッションです。普段から2人で1on1を実施しているので、その内容をオープンな場でやってみようという試みです。とはいえ、かなりの視聴者の方が見守る中で話すのは緊張しましたが…。

倉貫さんも私もクラシコムにジョインして数年が経ちますが、どんなプロジェクトでも繰り返し会話に出てくるテーマがあります。今回はそれらを3つのポイントに整理し、今回のリプレイスに限らずプロジェクトを推進しやすくするために、マネジメントサイドからできることをお話しました。

同じものを見て話す

  • 一次情報に接する、現場とも話す

  • 経営も同じ情報をもとに判断する

スケジュールを固定しない

  • 必要なければ期限は設定しない

  • 完了見込みを立てて常にアップデートする

考えられるサイズにスコープを絞る

  • 長いPJをマイルストーンで区切る

  • チームを動きやすいサイズに区切る

クラシコムでは主要なシステムを内製しており、それらシステムを運用改善していくということは、そこに紐づく多種多様なサービス・業務を理解し、一緒に改善していくということでもあります。コアとなるシステムを作る上での技術的な課題もあれば、そもそも人が働くことや物理的な制約から生まれる問題も同時に発生します。

セッションの中で倉貫さんから「プロジェクトにおいて経営サイドは問題を無くすことしかできない」という話題が出ましたが、事業課題を適切なスコープに切り分けたり、その中から今検討する必要がないものを決める、といったこともまたプロジェクト推進のための1つの方法です。開発チーム・関連チーム・マネジメントチームが常に同じ課題を見ながら、上記のような問題解決のための考え方を開発していきたいと思っています。

今回はオンライン開催でした

もっと詳しく知りたい方は

今回お話した内容はオンラインでは非公開となりますが、もし興味をお持ちいただけた場合は、カジュアル面談の中でこのテーマを中心にお話しすることもできます。お気軽にご連絡ください!

今後もKurashicom Tech Talkやイベントへの参加などを通して情報を発信していきますので、connpassnote もフォローいただけると嬉しいです。