椋田裕生(ビンビールズ ナマハゲ)

マルカフェ文藝社発行総合文藝誌「棕櫚」における小説作家として活動。 ロックバンド『ビン…

椋田裕生(ビンビールズ ナマハゲ)

マルカフェ文藝社発行総合文藝誌「棕櫚」における小説作家として活動。 ロックバンド『ビンビールズ』の歌とギター。打首獄門同好会の初代VJ。 ライフワークは作詞、作曲、ライブ演奏、歌詞翻訳、映像制作等。現在米国ジョージア州在住。

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最近の記事

マルカフェ文藝社「別冊棕櫚2020(kindle版)」発刊

ここでは、おひさしぶりです。 毎回なにかしらの作品を寄稿されてもらっている表題の文芸誌「棕櫚」ですが、このたび「別冊」として電子書籍で新作が発行されました。いつもより超短編の作品が多く読みやすいと思いますし、5月19日(火)までAmazon Kindleで無料キャンペーン中ですので、この機会に是非手に取ってみていただけると嬉しいです。私は今回はいつもの短編小説でなく、詩を一篇寄稿しました。他の作家さんの作品とあわせてお楽しみいただければ幸いです。 Amazonでの「別冊棕櫚

    • 東京センチメンタル馬鹿野郎について

      ここで、7月14日のイベント「夏のビ」に出演してもらう YKと東京センチメンタル馬鹿野郎 を紹介します。なにしろバンドユニットとしてはまだ出来たてで音源もアーティスト写真もないので、ひたすら文章で紹介しますね。 「YK」という人物と出会ったのはたぶんもう十年以上前、ビンビールズ迷走期に渋谷の小さなライブハウスで対バンしたのがはじまり。当時YK氏はwearerというバンドをやっていた。若くて華奢で、小さな擦り傷を無数にむき出したまま甘酸っぱいロックを必死で鳴らしているみ

      • 少しでも気楽に英語で会話できるように二年住んで気付いたこと。③まずは君が落ち着け。母国語だって半分以上聴き取れないことがあるぞ。

        米国に移り住んで二年、英語会話について今更気付いた事を書き留めていくnote。 その③ まずは君が落ち着け。母国語だって半分以上聴き取れないことがあるぞ。 先日公開されたハリウッド版ゴジラの新作を映画館に観にいきました。感想は省きますが個人的には相当モヤっとして帰ってきたので、気持ちに折り合いをつけるために家に着くなり「シン・ゴジラ」を引っ張り出して観てしまいました。 映画やドラマを観ることは、外国語の習得手段としてかなり推奨されています。それは事実と思いますが、吹

        • 少しでも気楽に英語で会話できるように二年住んで気付いたこと。②一桁の数字でさえも伝わらない悲しみ

          アメリカに移り住んで二年、英語会話について今さら気が付いた事を書き留めていくnoteです。 その② 一桁の数字でさえも伝わらない悲しみ 外国語を習っていて数字ってまあ普通は一番最初に教わると思うのですが、1 2 3 4 の発音ってどのように習いましたか。 ワン ツー スリー フォー だいたい誰もがこうだと思いますが、実際アメリカで暮らし始めてみると時々こんな基本中の基本な一桁数字でさえ「えっ?」って聞き返されることがあり、なんだかもう自分で自分が残念になる時があって。

        マルカフェ文藝社「別冊棕櫚2020(kindle版)」発刊

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        • 書いた小説なんとか読んでもらいたくて
          15本
        • 少しでも気楽に英語で会話できるように二年住んで気付いたこと。
          3本

        記事

          少しでも気楽に英語で会話できるように二年住んで気付いたこと。①声の響かせ方は歌うときの発声と似ている

          アメリカに移り住んで二年ほど経った。日本にいたときから仕事で英語を使ってはいたものの、現地に住んでから初めて実感した事も多々あった。僕は音楽もやっているので、日本語と英語の違いについて、あるいは今まで苦労していた原因について、音響的な視点から気付くこともあった。もしかしたら、そういった事が少しは誰かの役に立つかもなと思ったので、気付いたことを書き留めていこうかと思う。 その① 英語で使う声の響かせ方は、歌唱時の理想的な発声方法と似ている 僕は日本に居た頃、仕事で一日中英語

          少しでも気楽に英語で会話できるように二年住んで気付いたこと。①声の響かせ方は歌うときの発声と似ている

          アウシュビッツ、知りたかったら行けば良いよ。

          ある人が最近「アウシュビッツは捏造だと思う」と発言し、それに対してポーランドにあるアウシュビッツ記念館が公式に忠告の返信をした件が話題になっていた。僕は2018年の秋にたまたまこのアウシュビッツ記念館を直接訪れる機会があったので、少し発言させてもらおうかと思う。 自分の目で直接見たものしか信じないというつもりでなるべく生きている。言うは容易いがこの世の全てを見ることは不可能だし、ましてや過去に起こった事を自分の目で確かめることは決して叶わない。でも、どこかに物的記録が保存さ

          アウシュビッツ、知りたかったら行けば良いよ。

          【最終回】おわりとはじまり

          このシリーズはこの投稿で最後にします。僕は実際のところ、何かを物事を始めたらきちんと「終わらせる」ということを心がけています。そうすることでまた何か新しいことを始められる気がするからね。 僕は音楽を通して、ものを書くということの楽しさに目覚めました。 自分一人ではこうならなかっただろうし、図らずもそういう機会を与えてくれた友人たちに感謝しています。 作品の宣伝を目的にはじめたこのnoteですが、何か少しでも「おやっ」と思ってもらえたならば嬉しいです。 最後に、自分の顔

          【最終回】おわりとはじまり

          【そろそろ終盤】アンソロジーとは対バンライブである。

          宣伝してきた本が事実上発売されたので、そろそろこのシリーズもまとめに入ろうかと思っている。 文芸誌「棕櫚」はいわゆる「アンソロジー」である。一冊の本が大勢の作家の作品で成り立っている。したがって、個々の小説作品はおよそ20〜30分もあれば読み終えるほどの短編が中心となっている。同人誌とも呼ばれる。そして アンソロジーとは、対バンライブである。なんか急にすいません。 僕はもともと小説よりも先にインディーバンドで音楽をやっているのでこうなる。一応馴染みのない方のために説明す

          【そろそろ終盤】アンソロジーとは対バンライブである。

          正直、通販というのは面倒なものである。それでもなお

          さて、このnoteでずっと宣伝を続けてきた文芸誌『棕櫚 第7号』ですが、刷り上がりました。現在通販でご購入いただいた方への発送が開始されています。 通販受付はこちらから。 本サイトはBASEという通販モール運営会社のシステムを使ったもので、このサービスは私のバンドの通販サイトにも長年使わせてもらっている。決して怪しいものではありせん。 決済はクレジットカードもしくは銀行振込のいずれかに対応している。 価格は1,000円。 薄い本ではない(物理的な意味)。お値段分の読み応

          正直、通販というのは面倒なものである。それでもなお

          あの立ち入り禁止の池で見たものに関して

          これまで文芸誌「棕櫚」に四作の短編を書いてきた。今月発刊される「棕櫚 第七号」に掲載されている僕の短編小説「第四池」では、初めて実体験をもとにした作品を書いた。書き出しはこうだ。  第四には絶対に近寄るなよ  僕が小学生の頃に住んでいた東北の田舎町には、山の斜面に造られた市民公園があった。五月に入ると、ゆるやかな傾斜に沿って順番に並んだ三つの人工池の周辺は桜で満開になり、散り落ちた花びらで水面が桃色に染まるのが綺麗で、僕は春が来るのを毎年心待ちにしていた。 序盤

          あの立ち入り禁止の池で見たものに関して

          君が泣くまで宣伝をやめない?

          しばらくnoteお休みしていましたが2月に入ったので再開します。 何故休んでいたかと言うと、ちょっと勢い付いて書きすぎたからです。もともと本の宣伝のためにはじめたこのnoteですが、やっぱりTLが宣伝ばかりになってしまっては、いただけない。 インディーの私たちは自分の作品を自分で宣伝するしかないのですが、ライブの告知、本の宣伝、どちらも普段のなにげない面白おかしい投稿(食べ物とかね)に比べると正直明らかに反応が少ないです。いつもそう。きっとみんなそう。でも、くじけてはいけ

          君が泣くまで宣伝をやめない?

          絵画と活字のシナジーに関する実験(継続中)

          数あるメディアの中で「一枚の絵」というものはそれ自体かなり力のあるものではないかと思う。何故なら、一瞬で全体を理解できるので。音楽なら全体を聴くのに通常であれば数分かかる。なおさら短編小説なら数十分かかる。絵なら、一瞬でそれが脳内に映し出される。 文芸誌「棕櫚」には幸いなことに多くの絵画アーティストが作品を掲載してくれているので、パラパラと紙面をめくっただけでも大変良い気分になれる、というのが良いところです。 見よ。それ自体が語りかけるこの作品たちを。 本誌にはまだまだ力

          絵画と活字のシナジーに関する実験(継続中)

          心の中のジュヴナイルを取り戻したかっただけなんだろうか

          (挿絵イラスト 千年 迦楼羅) これまで棕櫚に短編を四作書いてきたが、結果的にどの作品にも自分が若く未熟だった頃の体験が色濃く反映されているように思う。最初から意図しているわけではないものの、出来上がってみるとどうしてもジュヴナイル小説的な要素がにじみ出てしまう。別に嫌ではないのだが、成人してから二十年以上も経っているのに、作品に無意識にそういうところが出てしまうというのも少々気恥ずかしいものがある。勝手ににじみ出てしまうものなので仕方がないというか、まあ、おそらく自分の書

          心の中のジュヴナイルを取り戻したかっただけなんだろうか

          掌編 人工星

          #ファーストデートの思い出 連動企画参加作品 僕は四月一日に生まれた。世間一般的にはエイプリルフールだ。理由はわからないけれども日本では慣習として四月二日生まれの子供から新たな学年に数え入れられるので、四月一日生まれの子供は同学年の中で一番最後に生まれた人間ということになる。そのため、特に小さい頃は他の子と比べて身体的に未熟で周囲にうまくついていけないだろうという理由で、実際の出生日が一日だったとしても手続き上はわざと遅らせて二日生まれということにしておくことが当時はよくあ

          書けばわかる書かなくちゃわからない

          これまで棕櫚に四つの短編小説を書かせてもらった。少し前のnote「曲を作るように小説を書いてみようとした」で述べた通り、僕の小説は良く言えば即興的、悪く言えば場当たり的な書き方をしている。最初に脳内に浮かんだ映像ありきなので、手を付ける前に「今回はこういう事をテーマにして書いてみよう」と考えるということはまず無い。何を伝えたいのかという事が明確にならないままふわっと書いている。 それでも最近、作品を通じて言いたい事が何も無いというわけでも無い、ということも分かってきた。何故

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          マルカフェ文藝社「棕櫚shuro」第七号

          【マルカフェ文藝社|「棕櫚shuro」第七号】 神社裏で編む総合文芸誌最新号。2019年2月21日発売! お求めは、マルカフェ店頭、WEBSHOP( https://malucafe.theshop.jp )にて。 天ヶ瀬幹夫 「インチキ里暮らしマニュアル(準備編) 」 エッセイ 石川 友助 「モンブラン・ラプソディ」 小説 岡崎 友則 「時代非可逆圧縮」 グラフィックデザイン Kazu Tabu 「烏合の衆の皮肉」 イラスト カフェラテ・イリエ 「蝉と老木」 小説 かめやままあ 「ゴミ取りからの」 漫画 木々かれこ 「お言葉に甘えて」 漫画 雲鳴遊乃実 「MからNへ」 小説 椋田 裕生 「第四池」 小説 くりまる 「偏愛至上主義」 小説 くろいわ ゆうり 「結社の自由(仮) 」 小説 sheeno 「蝉と老木」 挿絵 千年 迦楼羅 「結社の自由(仮)」 挿絵 津川 智宏 「イチモンジ」 漫画 寺澤 智恵子 「theater」「coda」 銅版画 なかの 真実 「第四池」 挿絵・表紙絵 中川マルカ 「ひとかたの」 小説 hunton 「ごちそう」 イラスト MOTOKO 「うちのヒフミヨ〜4人育児はエンターテインメント〜」 漫画 森瀬 一琉 「エトワール -プレリュード続編-」 小説 ■HP https://www.malucafe.com ■WEBSHOP https://malucafe.theshop.jp (マルカフェ文藝社「棕櫚shuro」第七号/A5判/266ページ/巻末カラー/定価1000円/発刊日 二〇一九年 二月二十一日/編集人 中川マルカ/表紙絵 なかの真実/発行所 マルカフェ文藝社)

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