呉エイジ

ネットでお笑い系の駄文など。単行本は五冊。コミカライズ版あり。電子書籍もあります。

呉エイジ

ネットでお笑い系の駄文など。単行本は五冊。コミカライズ版あり。電子書籍もあります。

マガジン

  • 呉エイジの随筆

  • 呉エイジセレクション

    長年書き溜めた文章の中で、幾分出来の良いものを集めてみました。

  • ブンゲイジェネリック

    青空文庫よりランダムで選んだ短編を、自己流に再翻案。

  • シロガールテンイムホウ

最近の記事

水素吸引でリスク回避

 先日、大枚をはたいて水素吸入機を購入した。ここ最近では一番高い買い物だった。何故、趣味の機械とはいえない器具を優先して買ったのか。それは健康を考えてのことだった。 https://amzn.to/49SvJuN  水素吸引により体内のミトコンドリアから排出される善玉と悪玉の活性酸素、善玉は外界からの異物やウイルスを退治、攻撃する役割を持ち、悪玉は酸化、炎症、老化、正常な細胞への攻撃から癌の発生リスク、まで、この悪玉の活性酸素を、水素は狙い撃ちで結びつき、水に置き換えて体

    • 原作レイプされ作者が死に至ったことについて

       SNSのタイムラインや、テレビニュースで目に飛び込んできた哀しいニュース。どうも『セクシー田中さん』という漫画作品の原作者さんが、テレビドラマ化にあたってテレビ局と上手く連携が取れておらず、結局は自死を選んでしまった、というもの。  現時点で私は、漫画もテレビドラマも観てはいないので、ニュースやSNSで知った情報だけで話を進めるのだが、これは扇情的なタイトルで話題に乗っかるわけでも、アクセス数稼ぎしたいわけでもなく、このニュースに関して思ったこと、そして創作者に向けて建設

      • 我が妻との闘争2024〜初詣〜

         今年は元旦から仕事で、三が日は出勤であった。四日、やっと俺の正月がやってきた。 「あんた、四日はどないするんや?」 「午前中、初詣に行きたい。そしておみくじを引きたい」  今年は学習した。昨年は確か、昼過ぎまでダラダラと寝間着のままで、それもこれも全ての原因は残業で疲れ切っていたせいなのであるが、嫁さんがぶち切れて明けた正月であった。  その反省を活かし、大きく成長した今年は、寒くて足にサブイボを出しながらでも寝間着を脱ぎ去り、颯爽と外出着に着替えたのであった。

        • 酸素濃縮器との出会い

           50代になり、残業が続くと疲れが全く抜けなくなってきてしまった。栄養ドリンクを飲んだり、休みの日にスーパー銭湯などへ行ったりして疲れを取ろうと思って行動してみたりするが、芯から疲れが抜ける、というのはなかなか実感できなかった。  常に疲労のことが頭の片隅にあり、ネットブラウズの途中で偶然目にしたのが【酸素】との出会いである。  高濃度酸素濃縮器というものをフリマサイトで購入した。  人間の体の中にはヘモグロビンがある。通常の大気は酸素が20%くらいだが、こいつを使えば

        水素吸引でリスク回避

        マガジン

        • 呉エイジの随筆
          13本
        • 呉エイジセレクション
          40本
        • ブンゲイジェネリック
          1本
        • シロガールテンイムホウ
          4本

        記事

          本と酒 鍛冶六さんで棚子に

           新しいことをやってみよう。と、思い立った。  明治時代から続いた趣のある建物を利用した古本屋さん、鍛冶六。一度お邪魔して、その素敵な雰囲気にすっかり魅了されてしまった。 『ここは絶対に人気が出る』  私はそう直感した。調べれば、昔の金物屋時代に使っていた棚を一般に解放して、棚書店を持てるらしい。なんてワクワクする話なのだろう。  私は棚子になるべく準備を始めた。まず看板を作った。トップページに掲載した呉エイジ文庫の写真立て、がそれだ。  そうして私は明確なビジョン

          本と酒 鍛冶六さんで棚子に

          英雄

          ※イグBFC4参加作品  両親が離婚し、母方の祖父母の家に置き去りにされた兄弟。兄(中二)弟(小六)は、貧しい暮らしの中でも絶えず夢と希望を持ち続けていた。  人生を変えたい。兄は祖母から貰う少ない小遣いで宝くじを買った。神はそんな兄弟に一等の高額当選を与えたもうた。 「兄ちゃん、プレステ5とスイッチが欲しい」  高額当選をただ使うだけでどうする。俺たちは人生を逆転させるのだ。これからは友達の家に行き、ペコペコ頭を下げて最新ゲームをプレイさせて貰うようなひもじい思いと

          ジェームス

          ※刺激が強いので過激な文章に弱い方はご遠慮ください。  気分はどうだい? ジェームス。いくら殺しの番号を持つ君でも、丸裸にされて椅子に括り付けられればどうすることも出来まい。可哀想に。  さて、君が素直に情報を教えてくれるとはこちらも思っちゃいない。組織のデーターペースによれば、君は生爪を剥ごうが、玉を握り潰そうが、痛みには屈しないらしいね。見上げたものだ。  そこで我が組織自慢のAIに君の情報をインプットした所『過剰な精神攻撃に弱い』という回答が出たよ。  ん? ど

          ジェームス

          友情と収集品と

           東京で漫画家として活躍している小学生からの幼馴染、金平。  今年の盆休みも姫路に帰ってきた。毎年一週間はゆっくり田舎で骨休めをするのがならわしであった。  そして休みの日の何日かは、地元で働き続ける呉エイジと旧交を温めるのが常であった。 「待たせたか? 元気してたか!」 「オマエも元気そうやな、まぁ家に来いや」 「呉、ちょっと太った? ええモン食ってるんやな。景気のエエ話や」  姫路駅のロータリーで車に乗り込む。昨年より太った呉エイジは、額に汗を浮かべながら再会

          友情と収集品と

          創作スランプの脱し方

           本日は創作スランプの脱し方というお題でお話ししたい。これは非常に価値のある話で、金額に換算すると一千億兆円くらいにはなろうかと思う。  スランプといってもいきなり来るものではない。それは徐々に侵食してくるものなのだ。  弛緩した状態で過去に書いた自分の原稿を読み『あれ? なんか凄く良く書けてない? えっ、コレどういう心持ちで書いたんだっけ?』みたいなことになったら、それは危険信号の第一段階である。  過去に自分が書いたものに恐れおののく。その状態で書こうとしても、身体

          創作スランプの脱し方

          インターネット前夜

           会社でアップルのマックを触ったのが、1996年頃だったと思う。当時最高峰のマシン、クアドラ950だった。  そのマシンは上司の専用カスタムマシンで、メモリもハードディスクも限界まで増設されたズルいマシンであった。シャア専用である。  私にはクアドラ650があてがわれた。中堅機で価格も当時結構したものだったが、内心は不満だった。タワー型に憧れていた。  そのマックの部署に志願したら、あっさり承認された。上司はこう言った。 「見といてみぃ、これからは絶対にコイツの時代にな

          インターネット前夜

          ヒゲよさらば

           ネットのお友達から高級脱毛器を譲っていただいて、一時期せっせと脱毛に勤しみ、今では毛深かった腕の毛が、綺麗さっぱりツルツルとなった。誰がジャニーズやねん。  そのことを同僚のまさよし君に話したら、たいそう羨ましがられ『それならば顔のヒゲにも使ったらええやないですか。私は毎朝の髭剃りが面倒で仕方ありませんわ』と言われた。  その意見に私は猛反発した。 「男ならヒゲは必要でしょう。会社員時代は無理でも、退職したら立派なヒゲを蓄えたいではないですか。板垣退助みたいにやってみ

          ヒゲよさらば

          お医者さんごっこ

           あなたはマジもんのお医者さんごっこをしたことがあるだろうか? 私はある。それは小学校二年生の時であった。  私には弟が一人いる。なので学校、家で遊ぶのは男のみで、異性と触れ合う機会はほぼ皆無であった。接し方も分からなかったので、学校でも女子に話しかけに行くようなこともなかった。  女性という生き物は神秘な存在だったのである。  ある日、母親のパートの勤務先の同僚らしい綺麗なお母さんが我が家へ遊びに来た。雑談をしに寄った感じであった。  その母親は可愛らしい女の子を連

          お医者さんごっこ

          プラズマ

           教授を先頭にカメラマン、ディレクターの順番で、人気のない深夜の墓地を行進していた。  視聴者からのハガキによると、この薄気味悪い墓地周辺で、超常現象が多発しているというのだ。  もしそれが本当ならば、ネット動画に若者を奪われているテレビ業界にとって、高視聴率が見込める起死回生のチャンスとなる。  この場所では人魂の目撃や、UFO、そしてそのUFOに吸い上げられていく牛の姿を、複数の人達が証言していた。  そのどれか一つでもビデオに収めることが出来れば、世間を揺るがす

          溶け込みたくて

           三十歳からの中途採用で、なんとか再就職することが出来たのは良かったが、人間関係。これを構築するのは骨の折れる作業だと、つくづく思う。  その職場の雰囲気や、社員同士の仲が良ければ、それは尚更困難に感じた。築き上げられた絆の中に割って入るのだ。同僚にナビゲート役を自ら買って出る親切な人でもいれば話しは別だが、世の中そう上手く行くものでもない。  出勤前、タイムカードの手前にある休憩室の前で、私は恐怖を感じていた。扉は開け放たれているが、姿は見えない。  そこから談笑、爆

          溶け込みたくて

          我が妻との闘争 2023春〜スーパーにて〜

           休日、私は日頃の残業で疲れ切った身体を休めるために、なるべくなら一日中ゴロゴロして、気持ちを穏やかに、読書でもしてのんびり過ごしたいところではあるのだが、スーパーへの買い物。これを付き合わなければ嫁さんの機嫌が悪くなるので、私は渋々、無理矢理笑顔を作って、マネキン人形のような顔で車を運転している。  こんなことを言うと、今の世、バッシングを受けるのだろうが、スーパーの買い物なんて、夫婦二人で行かなくとも別に良いではないか、と内心思いながら付き合っている。  付き合ったと

          我が妻との闘争 2023春〜スーパーにて〜

          私小説作家 近松秋江を読む

           日本文学史では不当に低い評価を与えられている、らしい私小説だが、最近、このジャンルを読み始めて、無茶苦茶面白いな、と。  きっかけは争奪戦となった個人誌『怪奇探偵小説家 西村賢太』からである。読書の大半を探偵小説で過ごした私は、乱歩の傑作初期短編から読書の楽しみを覚え、もしかしたら理知的文学が好きだから読み続けているのかな、という漠然とした考えしか持たずにここまで来たのだが、それは違っていた。  先の個人誌が気が付かせてくれたのだ。ジャンルで言えば破滅型の私小説。私は人

          私小説作家 近松秋江を読む