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サービス設計から関わるデザイナーのアプローチを考える。

ITのデザインの領域には、バナー、パンフレット、ロゴ、サイトのデザインを始め、最近では見た目だけでなく提供するまでの仕組みや流れなどの設計も重要なデザインの領域になってきていると感じています。

そんな日々進化するデザインの領域でデザイナーもデザインだけでなく更なる進化が求められていると考えております…!
そんな中で今回はサービス設計から関わるデザイナーのアプローチを少し考えてみました!

サービス設計から関わるデザイナーとして大切な事は理想的な姿を描く表層のデザインのみならず、現実論としてのバックエンドまでもきちんとデザインされたものを作ることだと考えています。
ユーザーにフィットしたデザインを考えていく時に使いやすさや心地の良い体験のみならず、実用的で優れたデザインを考えることがさらなる価値の提供に繋がってくると思っています。

サービス設計の各段階と段階毎の考え方

サービスのデザインには正解はありません。そのため良いデザインを提供していく際には状況と背景に応じて適切なアプローチを都度設計する必要があります。全体観を把握し今のフェーズや目指していく目標から「今何を考えていくか」を明確にすることがとても大切だと思っています。

今回は各段階を4つに分け、段階毎に何を軸にデザインしていくのかを考えてみました。

1つ目はサービスで提供していく価値そのものを具現化していく段階。ここでは特に「サービスの実用性」に目を向けてデザインに取り組みます。実用性を検証し、余計なものを避けてサービスにフィットした適切な機能を創り出し、ユーザーに価値を提供できるような形にしていきます。
2つ目はサービスを実際に届けていくユーザーに合わせて使いやすいものにしていく段階。ここでは特に「サービスの操作性」と「サービスの認知性」に目を向けてデザインに取り組んでいきます。ここでの認知性は「分かりやすさ」であり、シグニファイヤなどを活用した「心地よさ」の部分は次の段階で考えていきます。ユーザの利用シーンに合わせた設計や、初めて使う時でもスムーズに使えような設計でユーザーがストレスなく利用できる流れを作っていきます。
3つ目は実用的な価値以外の部分で、感情的な側面の設計を行う段階。ここでは「心地よいインタラクション」や「心の動く体験」などに目を向けてデザインに取り組みます。行動経済学や心理学などを活用した知覚、記憶、認知などの側面へのアプローチや、ユーザーにとって重要度の高い部分に対して「最初、最後、最高、最低」の各ポイントのUXを作り込む事で、実際にユーザーが行動にまで至り、繰り返し利用してもらえるようなサービスの形を作っていけると考えています。
最後の段階はさらなる良い体験を作り上げるための設計。ここでは実際に利用してくれているユーザーのヒアリングや行動分析などを元にさらに共感性の高いものを設計していくというものです。ユーザーの声をより自然な形で引き出したり、言葉として表に出ない潜在的欲求の部分を発見する事が重要となってきます。

このようにフェーズごと何を行うか明確にしてその目的に向けて設計する事で膨大な課題や問題を本質的に収束させ、価値のあるサービスを設計する事ができるのではないかと思います。

最後に

サービスを作る際には問題や課題の数が多すぎて何から取り組めばよいのか分からなくなってしまう事がよくあります。しかしその問題や課題を点で捉えて修正を行ってしまうと、全体のバランスが崩壊し、ユーザーが理解できないBadなデザインを生み出してしまいます。
そういった時こそ目の前に見えている問題や課題を闇雲に解決するのではなく、解決するポイントをきちんと絞り、その重要な痛点に対して適切な解決策を考えていく事が大切だと思っています。

さまざまなアイデアやソリューションが存在する今だからこそ、多くの情報を目的の為に整理して収束させる事は価値のあるデザイナーになる第一歩として必要な事だと思っています :D

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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