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会話できないなら、グローブを一緒にはめよう。

ふと今朝思い出したことがある。
上手く笑えなかったこと。

以前、働いていたとき。
そのときはもうボロボロすぎて、帰りの電車でいきなり涙がツーッと出てしまうことがあるときだった。

「この会社をどんなふうにしたい?」

入社面接であるような、シンプルな質問を問いかけられた。その人は中途採用で働き始めたばかりの、キラキラした人だった。

どんなふうにしたい。

私も入社当初は、あった。
でも、そのときは前向きなことを答えられず、ただ「現状こうなので、ここを改善したいですね」と、守りの姿勢の回答しかできなかった。

そのとき、私はその質問に泣きそうになっていた。そんなことを考えるの、無理だよ、と思った。

だって、余裕がない。
もうボロボロだ。

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私が会社を去るとき。
「あのときの状況を、あとで他の人から聞きました」と言われた。

別にその人は何も悪いことをしていない。
ただ、そのとき私はそういう状況で、そのタイミングで彼は入社しただけだ。

でも、前向きな質問は、時にとても痛い。
その質問に素直に答えられないほど。

自分以外の人が、今何を抱えているのかは分からない。

だからこそ、言葉に違和感があったとき、キャッチボールできないとき、そんなときはグローブを一緒にはめることから始めたいと、そう思った。

#エッセイ #仕事

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私もこの文章がスキです!
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くりのさやか

こどもとものづくりをしたり、通信で教育学を学んだり、NPO法人の事務局したり、卒業ゼミでチューターしたり。「特技は事務局」らしい。 あとクリエイティブ秘書。

エッセイ

日常でふと思ったこと。他の人には大したことじゃないかもしれないこと。ぽろぽろと書いていきます。エッセイが多め。
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