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名作「蒲田行進曲」から40年。歳の取り方がすてきな松坂慶子さん

懐かしの主役3人、松坂慶子・風間杜夫・平田満さんが当時の裏話を語ってくれました。この並びは胸が熱くなります。BS松竹東急にて「蒲田行進曲~小夏×銀ちゃん×ヤスの同窓会」が放映。(7月17日)

1982年大ヒットした映画で、角川春樹制作、深作欣二監督、つかこうへい原作・脚本という巨匠たちがタッグを組んだもの。当時、私も友達に勧められて見にいきましたね。

制作協力の東映京都の裏話がなんとも強烈。風間さんと平田さんはまだ無名だったこともあり、太秦に行くたび、「くだらん映画」「なんで東映がこんな映画をつくらなあかんのや」とぼろくそ言われたそうです。「ヒットして本当によかった〜」と風間さん。

既にトップ女優の松坂慶子に、お二人は話しかけることもできなかったとか。ずっと後に共演するようになってやっと対等に口を聞けるようになったらしい。2018年の大河ドラマ「西郷どん」でのそろい踏みも話題になりましたね。

そんな大女優の松坂慶子さんが、昨年、ほぼノーメイクで70歳のおばあちゃん役をされたときはびっくりしました。しわがくっきり映ってましたよ。しかも生活が苦しくて刑務所に入りたいと願うパチンコ屋の清掃員。こんな役ができる女優さん、ほかにいないですね。
一橋桐子の犯罪日記」(’22年10月)

そして、放映中の朝ドラ「らんまん」では、主人公を厳しく育てる造り酒屋の当主を演じ、強い印象を残しました。大きな声を上げるシーンが多くて苦労されたそうです。

女優さんって、老け役を敬遠する人が多いですよね。でも彼女は違った。「蒲田行進曲」当時いかにも美人女優だった松坂慶子さんが、こんなに多彩な姿を見せてくれてうれしい驚きです。

雑誌でも
いいんじゃない、シワがあっても、と思うんです。」「ありのままで、自分を縛っていたものから自由になる感覚も大事。」と語られていました。そしてご自分のことを「内気で不器用でちょっと自信がないところがある」と分析。(月刊ゆうゆうより)

意外なお言葉でした。でも、だからこそ美貌だけに頼らない円熟した演技を見せてくれるのかもしれませんね。40年の深みを感じる松坂慶子さん、これからも型にはまらない役にチャレンジしてくれるでしょう。

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