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【POG考察】ビッグドリーム

父:ビッグアーサー
母:アンナペレンナ
母父:Tale of Ekati


ビッグアーサー×母の父テイルオブエカティ

 父のビッグアーサーは現役時代に高松宮記念を勝つなど、スプリンターとして活躍した馬。その特徴は種牡馬になっても変わらず、短距離型の産駒を多くだしています。血統内には欧州のパワー血脈が豊富に含まれており、パワーを推進力として、スピードに還元させているタイプです。
 母の父のテイルオブエカティはストームキャット系の種牡馬。ストームキャットはアメリカの軽いスピードが主体です。欧州のパワーを主体とするビッグアーサーがもたない要素を、母の父から補給する構成になっています。


母の存在感

 母のアンナペレンナは、ストームキャット3×3、ミスタープロスペクター4・5×5を内包。これだけ強いクロスが複数あると、遺伝力はかなり高いはずです。つねに強い存在感をもって、子を支えてくれるようなお母さんと言えます。
 これまで1頭の産駒をデビューさせており、それが本馬の全兄にあたるビッグシーザー。すでにオープン3勝の実績を挙げています。繁殖能力も高そうですね。母としての影響力の強さを考えると、本馬だけではなく、これから誕生する下のきょうだいも注目しておいて損はないでしょう。


2本のニジンスキー

 本馬の母方には『ニジンスキー』の血が2本あります。これはビッグアーサーの配合において大きな意味をもちます。
 ニジンスキーという血は、ノーザンダンサー系の血統が飽和状態の配合に取り入れると、そのクドさを緩和してくれる面白い特性があります。以前はキングカメハメハやハービンジャーなどの、ノーザンダンサー多めの種牡馬で活用されていた手法です。
 ビッグアーサーもノーザンテースト、サドラーズウェルズ、ヌレイエフという三つのノーザンダンサー血統が詰まった種牡馬。おなじようにニジンスキーの緩和機能が役立つようです。産駒の収得賞金トップ3(トウシンマカオ、ビッグシーザー、ブトンドール)は、いずれも母方にニジンスキーを2本もっています。



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