父：ロードカナロア
母：エミーズスマイル
母父：アグネスタキオン

　ロードカナロア牝駒で2100m以上のレースを勝ったことがあるのは、これまで3頭しかいません。アーモンドアイ（オークス、ジャパンC2勝）、本馬（新潟牝馬S）、ブレイディヴェーグ（エリザベス女王杯）です。ここでは割愛しますが、ブレイディヴェーグが今回勝利したことも、大きな驚きはありましたね。

　ただアーモンドアイとブレイディヴェーグに関しては、スタミナ馬という印象はありません。むしろ長めの距離においても、卓越したスピードで他馬を圧倒していくタイプだと感じます。鞍上・ルメール騎手の操縦技術の恩恵も少なからずあるはずです。

　それに比べて本馬は性質がまったく異なります。これまで挙げた6勝のうち、5勝が渋った馬場なのです。本当にタフなスタミナ型。ロードカナロア牝駒では比較できる存在がいません。唯一無二のレアキャラと言っていいでしょう。

　スタミナ源は祖母のエミスフェールにあります。血統内は「ハイペリオン×サンインロー」血脈だらけ。具体的に挙げるとエラマナムー、トニービン、フォルリ、アバーナント、スワップスなど山ほど存在します。エラマナムーはスタミナ値が非常に高く、スワップスは泥くさい馬力を兼備した血。タフ馬場に強いのも、2200mの距離を勝ったのも、全部祖母のおかげだと言っても過言ではありません。