鉄道乗りつぶしの記録 福岡・仙台地下鉄
地方都市の地下鉄の雰囲気が好き。その都市内の移動の最も重要な要素が凝縮されている感じがよい。程よさがいい。
というのは建前で、JRも制覇して、当然47都道府県の主要観光地は網羅してしまうと地下鉄があるレベルの都市ですることが無くなるのです。そうすると大抵1日乗車券が数百円であるわけで、天気が悪くても気軽に楽しめるレジャーとして確立した感があります。
福岡市地下鉄
福岡市営地下鉄は2022年11月現在3路線29.8km、1日当たりコロナ前で45万人が利用している。開業は1981年、福岡市の都心の天神と、西部の室見駅を結ぶ区間が開業。元々福岡市内のバスや路面電車は私鉄の西鉄が運行していたので、市営交通としては地下鉄が初めて。
直近七隈線は他の地下鉄と直接乗り換えできなく不便と言われていたものの来年2023年の3月に天神南から博多駅間が延伸開業する。
福岡市地下鉄の一番の特徴としてあげられるのがその圧倒的な空港アクセスの便利さ。空港と中心市街地の距離は日本一どころか世界でも類を見ない。路線名が空港線と言いつつ、博多駅、ビジネス街の祇園、歓楽街の中州、繁華街の天神、PayPayドーム等があるシーサイドももちエリア(歩くと結構あるけど)を1本で結んでいる。
福岡市の中心街である天神は現在九州最大の商業エリアで西鉄のターミナル駅もあり、福岡市役所や元県庁も置かれていた。今では博多駅もビジネス街、交通の要衝として発展著しく、その2拠点と郊外を結ぶ幹線として地下鉄も作られた。
もう一点が東京以外の日本の地下鉄として唯一JRとの直通がある。福岡空港から空港線経由でJR筑肥線で佐賀県の唐津(西唐津)まで直通運転していて、そのために九州のJRで唯一直流電化路線となっている。この路線はもともと博多駅まで福岡中心部の南側を通って直通していた非電化の国鉄ローカル線だったところ、姪浜駅~博多駅間は廃線となり、その代わりに姪浜から地下鉄へ直通することになった。道路や遊歩道などかつての名残が見える。
あとはユニークな点は全駅にシンボルマークがあり、デザイナーは福岡市出身の西島氏が親子二代担当している。例えば天神駅は天神様の梅をイメージしたもの、博多駅は博多献上織をイメージしたものなど。一駅一駅エピソードは福岡市地下鉄公式WEBサイトで見られます。
仙台市地下鉄
仙台市地下鉄はちょうど十字に南北線と東西線の2路線、総延長は28.7km。開業は南北線の1987年、東西線は2015年と比較的最近。市営交通として地下鉄駅を拠点に各方面へ多数のバス路線も保有し、JR各線とに東北最大都市の通勤通学の足を担っている。
南北線は南北郊外ニュータウンと中心部の官庁街や仙台駅前の繁華街を結んでいて、北側の仙台市泉区は合併前の泉市時代から仙台のベッドタウンとして人口が激増しており泉中央駅は駅前に巨大ショッピングモールがあり、さらに郊外を結ぶ路線バスのターミナルにもなっているニュータウンのお手本のような駅。
東西線は今までバスに頼っていた青葉山エリアを直結し、東北大学のキャンパスへの足にもなっている。東端の荒井駅は東日本大震災の津波で浸水したエリア、西端の八木山動物公園駅は日本の地下鉄の地下駅として最高標高地点の136.4mとかなりアクロバティックな路線。
実は仙台では日本で初めて銀座線よりも前に1駅だけ地下区間を走る仙石線の前身の電車が開業している。非公式ながら日本初の地下鉄は仙台で誕生ともいえる。
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