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JR乗りつぶしの記録 2022/1/1 予讃線・内子線


予讃線 松山~伊予大洲~高松

伊予(愛媛)と讃岐(香川)を結ぶから予讃線。JR四国の路線では一番歴史が古く、鉄道売上の54%を稼ぐ、上位20位の駅のうち14駅が予讃線で、JR四国の路線では一番長い路線長の4割にあたる主要幹線。

1889年まだ国鉄はない時代、地元の讃岐鉄道がこんぴら山への参拝客のために琴平(現在は土讃線)と丸亀を結んだことから始まる。その後丸亀から高松が開通、山陽鉄道(山陽本線を開通させた私鉄)に買収され、その後山陽鉄道ごと国有化され国鉄線となる。そこから香川県を西へ西へ延伸され、1927年に高松~松山が開通、1945年に宇和島まで全通した。

高松から松山と伊予市の区間は電化されていてJR四国では唯一の電化路線。高松~坂出~多度津は本州からくる特急や、岡山行きのマリンライナー、高松都市圏の通勤通学需要もあり1時間に最大8本の運行本数もあってJR四国唯一のまとまった複線区間がある。多度津からは単線となるものの、四国中央市、新居浜市、西条市、今治市などの主要都市を結んで松山方面を結んでおり、特急は最高120km/hで運行されている日本の単線路線としては最速の路線という側面もある。そんなハイスペックでJR四国のエースである予讃線ですら黒字ですらない、ましてやほかの路線が黒字なわけもなく、悲しい世界。

今回の旅程では松山を起点に、後述の内子線を制覇して、そのあとは高松へ移動ということにしました。どうしても暗くなってしまうけどそこは我慢。前述の通り予讃線は単線のため、普通列車で乗りとおす場合かなりの場所で特急から追い抜かれるし、対向の特急の交換待ちが必要で結構時間がかかる。

松山駅は今までは貨物駅と車庫を併設していて、出口が片側にしかなく、道路をかなり迂回しないと駅の東西を移動できない。なので車庫と貨物駅を移転して、駅も高架化リニューアル工事中。2024年完成予定。
松山から伊予市駅までは電化だけど、それより先宇和島方面は非電化。今回はキハ54系、国鉄末期に作られた廉価モデル。ロングシートでトイレもない。
貨物駅と車庫が移設され新駅が作られた南伊予駅
左に行くのが後述する内子線方面の短絡線。右が海沿いを行く旧線ルート。特急は左へ行くのでこちらが優先の分岐になっている。
伊予大洲駅。ここで内子線が合流する。
伊予大洲駅から宇和島方面に肱川を渡るところ。大洲城が見える。この日は1/1、凧揚げなんて何年ぶりに見ただろうか、なごみ。乗り換え時間で歩いてきました。
松山と宇和島を結ぶ特急宇和海。こんな末端ローカル区間でも1時間に1本くらい確保してくれている、JR四国はそういうやさしさがある。
松山~観音寺 約138kmを3時間半のロングラン。ただそのうち1時間くらいは交換待ちでの停車だったりする。単線なのにぎりぎりまで本数を詰め込んでいるので実はこれ以上の増発は難しい状況。
岡山からくる対向の松山行のしおかぜ、この後観音寺までで3回対向とすれ違い、1回抜かれる。
松山から今治の間は数少ない海が見える区間。ちょうど日の入り。
別日ですが、今治は県庁所在地を除いた四国第5の都市。この通りタオルの生産と造船が盛ん。しまなみ海道の四国側の拠点。
伊予西条は愛媛県東部の中心都市。非鉄金属・重工業・半導体・化学・機械工業の集積した瀬戸内有数の工業都市。
石鎚山は近畿以西西日本最高の標高1982m、山岳信仰の霊山。
西条の隣、今治市に次ぐ四国第6の都市。住友財閥発祥の地として銅山で栄えた鉱山工業都市。調べると市町村別の製造品出荷額では今治、西条、新居浜が四国の3TOPでした。
新居浜から先は四国中央市の伊予三島と川之江が主要駅。四国中央市は大王製紙の創業地で製紙工業都市。
香川県の西端の町。予讃線の普通列車は観音寺駅で松山方面と高松方面で分かれる。駅名の通り観音寺市は1300年の歴史がある古刹観音寺に由来。駅名と市名は「かんおんじ」だけど、寺は「かんのんじ」が主流のようだけど、日本語表記の揺れだからどっちでもいいと思うけど。
ここから高松都市圏で通勤車両に。

この先は高知方面を結ぶ土讃線の分岐する多度津、丸亀、本州方面への分岐する拠点となる宇多津、坂出と讃岐平野の主要都市を通り高松が終点となる。

予讃線の起点の高松駅。JR四国で一番利用者多く、一番発着本数が多い駅。
名実ともに四国各方面への拠点駅。全県庁所在地+岡山へ直通列車がある。
駅前には朝6時くらいからやってるうどん屋もあるさすがうどん県。ただし本場讃岐では夜食べるものではないので、昼過ぎに閉まる店がほとんど。

ちなみに国鉄時代は予讃本線とされていたのが、JR四国となってから「本」が取れた。豊肥本線とか紀勢本線は国鉄から変わらずです。

内子線 伊予大洲~内子

予讃線の愛媛県西部の伊予大洲駅から内子駅へ分岐するローカル線が内子線。廃線でもおかしくないローカル線だったのが、予讃線本体の高速化のために国鉄解体直前の1986年に山間部を短絡する予讃線新線が開業、この開業で松山から愛媛県西部の主要都市の八幡浜や宇和島への特急は内子線経由となってます。

伊予大洲側から松山方面へ。右に行くのが内子線。
内子線から予讃線短絡ルートの犬寄トンネルは直線全長6kmほどとJR四国で最長のトンネル。四国は山が多いなりに今までの鉄道はなるべく山をよけて通されていたことがわかる。

遠回りの旧線は普通列車が2時間に1本しか来ない閑散区間になったものの、この区間は予讃線では随一の景色の言い沿岸部を通る区間で、「愛ある伊予灘線」という愛称をつけて観光利用をPRしている。特に下灘駅は18きっぷのポスター最多登場駅で、18きっぱー、ローカル線乗り鉄には大昔から人気の駅だったよう。夕日も落ちる方角ということもあり、映える。
ちなみにJR四国で人気の観光列車の伊予灘ものがたりもこの区間はこちらを通ります。3年前くらいに乗ってますが、初代のキハ40ベースはすでに引退、2022年にはキハ185系ベースで3両編成の新デザインになるようです。おそらくそれなりに人気なもよう。

これは3年前くらいに乗った奴
下灘駅はあまりに有名になりすぎて鉄道好きだけでないすごい人だかり・・・、もはや風情はない。今回も半分くらい降りて行きましたが、それ以上に駅の外にたくさんの人だかり。まぁ汽車でこようにも本数少ないし、車で来てる人がほとんどかと。ちなみに本来は切符を持たずにホームに入るのはダメですが、無人駅は黙認状態なのでそこまでとがめられませんが、節度ある行動をとってほしいものです。

松山から宇和島方面の普通列車は、内子線経由と旧線経由が1時間に1本ずつ交互に来るので、未乗区間である内子線経由に乗るために旧線経由で行って、伊予大洲駅から内子線経由で松山へ戻ってくるという旅程をとりました。

本日の成果(新規乗車区間)

予讃線 今治~多度津 111.2km
予讃線 向井原~内子 5.3km(予讃線全297.6km制覇)
内子線 伊予大洲~内子 23.5km 


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