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シェアハウス子育て中の親が、30年前のシェアハウス子育ての映画を観てきた話③

先日、大井町の慶應義塾大学SFC研究所にて、多世代型シェアハウス研究会による、ドキュメンタリー映画「沈没家族」上映会に行きました。

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※「沈没家族」とは:いまから30年近く前に、共同子育てをしていたシェアハウス。また、そこで育った子供が監督した同名の映画。Wikipedia書籍映画公式ページ

私自身シェアハウスで子育てをしていることもあり、その視点からの感想です。

■「土くんはたくさん友達がいて楽しそうだね」

土くん=沈没家族の監督である。
これは本当にそう。
監督とウチの子、サンプル数は2しか無いけど、我が家の息子も、家に人がいて本当に楽しそうだ。
それに、シェアハウスって、友達が遊びに来やすいのだ。

よく結婚すると来るハガキに、「お近くへお立ち寄りの際はぜひ」なんて書かれているけれど、本当にそれが行われるかどうかで言えば、実際は少なそうだ。
でもシェアハウスだと、普通の家族の家に遊びに行くよりも数段、こころのハードルが低くなる感じがする。そして実際に、色んな人が遊びに来てくれる。近くに住む子育て中の友人も、卒業した住人も、住人の友達も遊びに来る。
これは実際、良い環境です。なにかと分断されやすい東京でも、子供の友達も、オトナの友達もたくさんできる。

友達が遊びに来やすい子育て環境は、副次的な効果も大きい。
私がシェアハウス子育てをして一番イイコトだと痛感するのは、親とほとんど同レベルで、一緒に成長を喜んでくれる人が増えることだ。
月に一回会うおじいちゃん、おばあちゃんは、大きな変化しか気づかない。でも子供の成長って、寝返りとか立った歩いたとかの大きな変化よりも、今までと違う遊び方をしたり、いままで言えなかった言葉を使ったりの、小さな変化の方が多い。でもそれ、親以外は気づかないのよね。
でもシェアハウスの住人なら、そういう小さい変化にも気づいてくれる。一緒に子供の成長を喜べる人がたくさんいるのって、最高に幸せなんだ。

それと、住人が遊びたい時だけ子供と関係してくれるだけでも、親の負担は大幅に減るのです。夫婦ではない話し相手が近くにいることも、親の気持ちはとっても楽になる。
親がゴキゲンだと、子供も伸び伸びとした気持ちで過ごせて、家中がハッピーになる、というサイクルが生まれるのです。

冒頭の「友だちが多くて楽しそうだね」というのには、シェアハウス自体が内包しているダイナミズムが関係しているんだろうと思うのだ。

(続く)