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2023年5月 黒島

鳩間島から石垣島へ戻り、昼過ぎの船で黒島へ。14年前、波照間島へ渡ろうとして欠航になり、黒島に1泊したことがある。それ以来。

古い船、ガラガラで出航するのかと思いきや、若い人の一団、20名ぐらいが各自簡単な手荷物程度でゾロゾロ乗り込んできた。何をしに黒島へ行くのかしら。

港にはお世話になる宿のご主人が迎えにきてくれていた。民宿のどか。昔もここに泊まった。

昔はできて間もない民宿だった。今では常連客が多いようだ。
宿の庭には様々な南国の花。これはインドソケイ。

2階の部屋に荷を置いて、宿の自転車を借りて島内巡り。14年前、この島で一番印象に残ったのは野生化したクジャク。近くの島のリゾートホテルが廃業し、そこから移り住んだクジャクが野生化したと聞いた。道路を我が物顔で占領し、木の枝に登ったヤツらが舞い降りたりして、大袈裟でなく怖かった。人口より多いという牛より何より記憶に残った。が、今回、走り回ってもクジャクは全く見かけない。時間をかけて野生クジャクを減らしてきたという。

仲本海岸。遊泳禁止の看板。潮が引いていた。
浜にはハマゴウの花がたくさん咲いていた。
トベラの花もいっぱい。

海岸沿いに南下すると、灯台。

黒島といえば、牧場。どこへ行っても牛がいる。
灯台への小径は雑草が生い茂っていて、種子がびっしりパンツにくっついてしまった。

島の中心部に向かうと、集落には古い民家。文化財というが、荒れ果てていた。

国登録有形文化財、神山家住宅。正月飾りが架かっている。
近くの伝統芸能館前には、八重山舞踏勤王流ゆかりの地という碑が立っていた。

北の海岸に出れば、こちらも有形文化財の伊古桟橋。大潮が近いのか、桟橋の先まで浅瀬になっていた。

潮が満ちると、まるで海の中の一本道のようになるとか。

集落に戻り、唯一の商店、たま商店でアイスを買い食い。この店、クジャクに次いで印象深い場所。昔来た時、雨に降られ、たま商店軒先で雨宿りをしていたら、同じように雨宿りしてたそれぞれ一人旅の姉さん2人が凄い会話をしていたのだ。そのポシェット可愛いね、から始まり、去年中南米を一人旅した時にペルーで買ったの、えー、私も少し前にペルーへ行ったよ、とその後大盛り上がり。いやあ、黒島へ来る旅人は凄い人ばかりなんだなあと感心してしまった。その思い出の商店だが、ずいぶん小綺麗になっていた。

思い出の、たま商店。これじゃ雨宿りは難しいかも。
チョコモナカを買って店の前の椅子に座って食べた。

この日は日差しが強く、日焼け間違いなし、汗もたっぷりかいた。島の中央部にある展望台へ行くと、ロープが張ってあって登れなかった。

仔牛たちがお昼寝中。
なんで登れなくしたのかなあ。

港へ出て、車が入れない海沿いの道を回る。

木漏れ日ロード。その先には…。
西の浜。どのビーチもリーフに囲まれている。
こんな道を自転車漕いで行く。

鳩間島と同じく、ここも蝶が多い。

リュウキュウムラサキが飛んでいるが、なかなか止まってくれない。

そして、黒島研究所へ着いた。

500円払って入館。このボードは14年前と同じ。ただし、コロナ患者の数なんてのはなかったけど。
クジャクも相変わらずいた。
小さな覗き穴を覗いてみるとフクロウがいた。
カメたちはエサをもらえると思って寄ってくる。自販機でエサを売っている。

その近くのビジターセンターに立ち寄り、宿へ戻った。宿の庭にはヤギがいる。人懐っこい。

やたら愛想を振りまいてくれるのだ。

シャワーを浴びて、オリオンロング缶をグビリ。ふうーっ、生き返った。夕食は19時から。泡盛は飲み放題。

泡盛は請福と八重泉。
アーサーの天ぷらが美味しかった。

仕事で泊まってる人は酒も飲まずに部屋へ。それ以外は、自分も含めて5名。静岡から来てる28歳の青年、浜松からのチョー常連のネエさん、そして夫婦連れ。泡盛呑みながら、ゆんたくタイム。あれこれ旅の情報交換も。ご主人はしきりに外の様子を見に行き、今夜は星は無理みたい、代わりに島唄を、と三線を抱えた。

三線はいいし、ノリもいいけど、歌詞が分からないねえ、と言うと、じゃあ、ビギンを1曲。夫婦連れのダンナがビギン大好きと大喜び。

その後、ご主人が引き上げた後も飲み続け、23時過ぎまで。若者らはヤシガニを探してくると暗い夜道へ出ていった。

コガネムシがたくさん食堂に入ってきた。

翌朝、お天気はまずまず。朝メシ前に散歩。同宿の若者がアカショウビンを見たと言うので、見られないか探してみたが、残念無念。

朝日もチラリと顔を見せた。
雨に濡れたゲットウか美しい。

朝食は8時から。宿の夫妻は住まいが別にあるようで、通っている。

宿に停めてあった車。仕事で泊まってる人たちのもの。
朝ご飯。まずまず美味しい。

清算を済ませて、部屋を片付け、荷物を置かせてもらって、自転車で仲本海岸へ。釣りをしてる人がいる。風が吹き渡る東屋でひととき過ごす。

この後、しばらくすると完全に潮が引いて、釣り人は写真上部の波打ち際まで出ていって釣りをしていた。

さて、黒島、次はいつ来ることになるかしら。

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