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2021年9月 おとQパス湯治旅1 肘折温泉

予定していたLCC便が欠航。最近、多い。安い運賃で世話になっているから文句は言えないが。発売中のJR東、大人の休日倶楽部パスを利用することにした。管内は新幹線含めて乗り放題、6回まで座席指定も可。これまでにも何度も使っている。乗り放題きっぷ、昔はできる限りたくさん乗ってやろうと使っていたが、最近はガツガツしない。今回は、目的を「湯治」とした。きっぷ有効は4日間なので、プチ湯治でしかできないが。さらに1ヵ所じゃもったいないので2ヵ所ハシゴを。まずは山形新幹線で終点新庄へ。

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福島で前方のやまびこを切り離してから、上野駅改札外のザ・ガーデンで買った、まい泉の惣菜セットと缶ビールで昼メシ。おかずの内容、少しガッカリ。

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山形県に入ると、車窓の田んぼはどこも刈り入れ直前の稲穂景色。

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終点、新庄駅はずいぶん立派。

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駅前から、大蔵村村営バスに乗って肘折温泉へ。可愛いサイズのバス。

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しばらく走って、高原へ登ってくると、あたり一面、真っ白のソバの花。

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新庄駅から1時間弱、温泉街手前のループ橋を下って、マイクロバス1台がやっと通れるほどの狭い温泉街を走って、終点到着。今夜の宿は、すぐ近くの西本屋。木造2階建ての小さな宿。といっても肘折はほとんどが同様の規模の宿ばかり。これまでに何度か泊まったが、西本屋は初めて。

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まだ15時、荷物を部屋に置いて、温泉街をひと歩き。赤とんぼが舞っている。

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温泉街を流れる銅山川の上流に源泉公園がある。堰堤の下で釣りをしてる人がいた。何が釣れるのかしら。

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公園と言っても何があるわけではない。かつての足湯跡、勝手に湧き出す源泉など。

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温泉街の中ほどにはレトロな郵便局。現在は川向こうに大きな局舎がある。

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木造3階建ての宿も多い。

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一度、宿に戻り、置いてある入浴券をもって、目の前の共同浴場、上の湯へ。数名の先客。お湯は贅沢にざあざあ流れている。

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湯上がりのビールを買おうと、隣の土産物屋へ入ると、店内片隅で飲めることが分かった。生ビールを1杯。うまい!

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江戸時代、この地に火事が相次いだ後、村人達は火伏せの神様、秋葉神社を信仰するようになり、ついては秋葉山の碑を立て、仙台の高僧南山和尚に揮毫を依頼したところ、秋葉山の秋の字を裏返しに書いてくれた。秋の紅葉は大火を連想させるからわざと逆に書いたとの由。

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部屋へ戻る。玄関脇の質素な6畳間。ただし、館内で唯一鍵がかかる部屋。

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ひとりで寝泊まりするには十分。

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宿の風呂へ。2つあるが、この時間帯は岩風呂が男風呂。少々熱め。すぐに常連さんが入ってきて、じゃあじゃあ水を出してくれた。10数年間、肘折温泉に通っているという。あちこち泊まり歩いたそうで、ここ3年ほどは、この西本屋が定宿で、1回5日間、それを年に4~5回ほどとのこと。お湯は毎日変化するという。たまたま選んだが、いい宿に当たったらしい。もう1軒、お気に入りがあるそうだが、予約がなかなか取れないらしい。名前はしっかり教えてもらったので、次回は試してみたい。

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17時半、夕食。部屋にお膳を運んでくれた。一番安いプランで泊まったので、おかずは3品。もっとほしければ、グレードを上げるだけ。5800円、7800円、9800円と3段階。3品だったが、粕漬けの焼き魚は焼きたてだし、炒め物もあたたかい。そして何より、ご飯の米がめっちゃ旨い。

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先ほどの店で買ってきた大蔵村の地酒、花羽陽をおいしく飲むことができて、大満足。

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一服した後、入れ替わった金魚湯へ。浴槽奥に文字通り金魚が泳ぐ水槽が設置されている。こちらの方がぬる湯で、ぼくの好みではある。本当はもうひとつ風呂があり、そこは音楽を聴きながら入浴できるという貸切音泉だが、コロナ禍で今は開けてないとのこと。残念。

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暗くなった温泉街へ出てみると、各家の前に灯の入った燈籠が吊されていた。

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翌朝は、朝風呂の後、温泉街名物の朝市へ。といっても、7~8人のおばちゃんたちが野菜や素朴なおかずなどを並べているだけだが。

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朝ご飯もシンプル。でもご飯が旨い。

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会計を済ませると、こんな領収書。金魚の判子が可愛い。

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宿を出て、バスに乗って、発車したら、運転手が「お見送りです」という。えー、さっき見送ってくれた宿のご夫妻が、またバスの中のぼくを見送ってくれているのだ。感動したなあ。バスの通り道の宿で、それが繰り返された。

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温泉街はずれのループ橋を渡って、バスはゆく。温泉街の向こうには月山が聳えてるはず。

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そうそう、バスは片道600円だが、昨日他の客が往復券を買ってるのを見て、ぼくもそうしたのだ。往復で100円安くなる。ありがたい。

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肘折温泉、今度はゆっくり滞在しに来なくては。

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