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2023年11月 カンボジア・シェムリアップ3

実質3日目。早朝の朝日を見て、バルーンから眺め渡して、徐々にアンコール・ワットに近づいたが、いよいよ今日はその内部に入って見学できる日だ。

ホテルの朝食、お粥も美味しいのだ。
朝食レストラン、窓際のテーブルが定席。

今日も元気にバスに乗り込んで出発。アンコール・ワット西参道手前でバスを降りて歩く。

修復されたばかりの西参道。左側の石にはナンバーがふってある。
西塔門からいよいよアンコール・ワットへと向かう。

アンコール・ワットの見所は多いが、まずは第一回廊のレリーフ。様々なテーマが描かれている。インドの古代叙事詩ラーマーヤナやマハーバーラタを描いたもの、創建者スールヤヴァルマン二世の行軍、天国と地獄図、さらにヒンドゥー教の天地創造神話、乳海撹拌など。

猿軍の将の肩に乗り、弓を射るのはラーマ王子。魔王ラーヴァナにさらわれたシータ姫を救い出すためにラーマ王子は魔王軍と戦う。
アンコール・ワットを創建したスールヤヴァルマン二世。
地獄へ落とされる人々。地獄では様々な責め苦が待ち受けている。
わずかだが、古代の文字が記されているところもあった。
乳海撹拌の中央図。ヴィシュヌ神がその化身大亀に乗っている。両側から神々と阿修羅が大蛇の胴体を綱として綱引きをする。1000年続くと海は乳海となり、不老不死の妙薬が得られたという神話を描いている。
第一回廊の屋根はコンクリートなどで補強されている。昔は木材の屋根が渡されていた。一部だけ復元しているが、ほとんどは剥き出しの石造屋根になっている。

第一回廊を抜け、中庭に入ると第二回廊が現れる。

第二回廊の向こうに中央祠堂が見えてくる。
随所に連子窓格子が付けられている。予習の時に、太陽の角度が合えば、その影がアンコール・ワットの中央祠堂の3つの塔のように見える、と書かれていたが、残念ながら見られず。

さらに、第二回廊を抜けると、その中に第三回廊が聳え立つ。

第三回廊へは、石段をそのまま登るのではなく、特設の木の階段を登る。安全のため、入場規制がある。また、仏教の日は入場不可。
登ってきた急段を見下ろせば、こんな感じ。上りより下りが怖そうだなあ。
第三回郎に入ると、中央祠堂が目の前に聳えている。そこにはデバターや様々なヒンドゥーの神々が彫られている。猿神ハヌマーンの姿もはっきり見える。この上にはラーマ王子の姿も見られる。
中央祠堂内には何ヵ所か仏像が祀ってあった。参拝する女性。奥には立像と寝姿の仏が祀られていた。

そして、中央祠堂の西側、そもそもここへは創建当時は王しか立ち入れなかった。すなわち、王の見た風景なり。

西参道方面を見渡す。王になった気分で。
美しいデバターも随所に彫られている。

第三回廊から下りて、第一回廊と第二回廊を繋ぐ十字回廊へ。

十字回廊には袈裟姿のお坊さんがいた。祭壇が祀られている。
江戸時代にここを祇園精舎と思い訪れた日本人、森本右近太夫の落書きが残っている。
アンコール・ワット内には首のない仏像が多く見られる。盗まれたり、戦争時に壊されたり、様々な理由でこうなっているらしい。他の寺院でも多く見かけた。

見学を終えて、入ってきた西塔門の南に立ち寄る。ビシュヌ神が祀られている。

巨大なビシュヌ神。正面にはお供え物がたくさん。仏教とヒンドゥー教がかくも混在している様子は、なかなかすんなりとは理解しづらい。

帰り道は西参道ではなく、修復工事中に出入り口として使われていた仮設の浮橋。

橋と言っても浮き輪みたいなもので、歩くとフワフワしていた。

いやあ、旅のメイン、アンコール・ワット見学が済んで、一仕事終えた気分。ランチは中華料理。こちらも豪華なレストランの個室。

今日もアンコールビール。
中華料理なので、大皿から取り回して。左の緑色の粒々は生コショウ。辛くはなくて、とてもいい香り。気に入ってしまった。
レストラン入り口に。

いつものように、ホテルで一休みして、シャワーを浴びて着替え。午後は、ちょいと社会見学。SALASUSUという、日本人がこちらで立ち上げた職業訓練校のような施設。貧しい家庭出身の女性たちが、カンボジア語の読み書き、ミシンの使い方、家計の管理の仕方など様々な教育・サポートを受けながら働いている。日本からは高校生などが修学旅行で訪問したりするようだ。そのアテンドをしている勤めて2年目という日本人女性Kさんが説明をしてくれた。話を聞いた後は工房見学。イグサを敷物に織っている。簡単そうに見えるが、ツアーメンバーがトライしたらとんでもない。難しいみたい。

ピンと張った縦糸に、棒の先に横糸をつけて通すが、これが難しそう。
賑やかにおしゃべりしながら作業中。ミシンはメーカーもタイプも年代も様々。
工房横のショップでお買い物。これまでは日本でも販売していたとのことだが、ちょっと前に中止。今後は教育に重点を置いた施設にしていくそうだ。
皆さんと記念撮影をしてもらった。

夕食前に土産物屋へ寄る。品揃えがよくて、ほしかったものの大半があった。パームシュガーで作ったノム・トム・ムーンというお菓子や、生コショウの塩漬け、コーヒーやハチミツなど。
夕食はクメール伝統料理。今夜も高級レストラン。MALIS。

レストランの入り口。
串刺しロール肉3種、モリンガスープの後にメインディッシュ。ハスの葉で包まれたジャスミンライスはとても良い香り。豚肉はターメリック味。左の器にはカンボジア独特のプラホックという湖水魚を発酵させた調味料をココナッツミルクや挽肉と混ぜたものが入っていて、生野菜をつけて食べる。これが一番気に入った。ご飯に載せても美味しかった。
秀逸なデザート。ゴマと餅米の餅?に、削ったココナッツとココナッツミルクがかかっていた。

ホテルに戻ったのは19時前。まだ早いのでカミさんと街へ繰り出す。今夜はトゥクトゥクを奮発。といっても片道3$、チップ込み。

オールドマーケットでだぼパンや、シルバーの指輪など買い物。値切り交渉も楽しい。
あちらこちらで水槽に足を突っ込んで掃除とマッサージをしている人たちがいた。
帰りもトゥクトゥク。あっという間に帰り着く。

早いもので明日の午後、ホテルを出て帰国の途につく。なので、スーツケースをある程度整理してから、シャワー&缶ビール。

土産物を詰めたら、けっこう満杯になってしまった。

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