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2023年11月 カンボジア・シェムリアップ2

実質2日目、この日はホテルを5時半出発。アンコール・ワットの朝日を見に行くのだ。まだ暗い中を懐中電灯を灯しつつ西参道から西塔門を潜る。かつては王様専用の門。西参道左側は日本の上智大学チームによる修復作業が終わり、少し前に国王隣席のもと開通式が行われたばかり。

西塔門を抜け、参道を歩いて行くと、正面からは中央祠堂の塔が3本しか見えない。

早朝にも関わらず、人出は多い。昔は朝日など見に来るのは日本人しかいなかったという。日の出は6時10分くらい。左側の池は工事中でネットが張ってあるので、右側の池の前に人が集中している。手前の経蔵の上で日の出を待った。

右側の池はこんな感じで大賑わい。
左の池に行くと、5本の塔と朝日を写すことが出来た。
帰りがけ、周壁の上に野生の猿がいた。

そのまま遺跡内を見学する人もいるが、我々は一度ホテルに戻って朝食。

ホテル内のレストランは、麺類やお粥だけでなく、パンも美味しい。

さて、今日は午前中、ジャヤヴァルマン七世が母のために造った仏教僧院、タ・プロームを見学する。その前に、昨日乗れなかったバルーンに行ったが、上空は風が強くてダメとのこと。昼前に再挑戦。

二度、乗り損ねたバルーン。
遺跡エリアへは大型バスは入れないので小型バスに乗り換える。これは昨日も同様。
バスの車内にはハングルが書かれている。韓国系のバス会社なのだろう。
前を走るのは、こちらで最も利用されているオート三輪タクシー、トゥクトゥク。

さて、タ・プローム。

塔門の裏、ここにも四面菩薩像。
全体に苔むして神秘的な雰囲気。

タ・プロームは、スポアンというガジュマルの1種の巨木の根が遺跡にからみついていることで有名な場所。それぞれに記念撮影用のお立ち台がセットされている。韓国人グループが我が物顔に占領していて鬱陶しい。

樹木は敢えてこれまで除去されずにきたが、さすがにこのままだと遺跡が崩壊してしまう。
こんな風に絡まりあっていると、もう断ち切れないのかなあ。
美しいデバターが所々に彫られている。
一番有名なスポアンの大木。どこまで根っこが伸びているのか分からない。

出口へ戻る。と、楽団の音色。

地雷で負傷した方々が民族楽器を奏でている。心ばかりのお布施をさせてもらう。

タ・プロームを後に、すぐ近くのバンテアイ・クディへ。ここは元々はヒンドゥー教寺院だったが、ジャヤヴァルマン七世によって仏教寺院に改造された。上智大学は境内から多くの仏像を発掘したが、首と胴体が切り離されていた。ジャヤヴァルマン七世の死後、廃仏毀釈により破壊されたが、民衆はそれらを丁寧に埋納したと推察されている。

東楼門内には仏像が安置されている。この像も首に切断跡が見られる。
なんとも妖艶なデバター像。
男性器を象ったリンガが上に置かれていた。台座は女性器を象ったヨニ。水が流れ出す。

バンテアイ・クディから道路を渡ると、スラ・スラン。王が沐浴するための広大な池。池の四囲には石段が設けられ、底には石が敷き詰められているという。

スラ・スラン。王様ひとりのためにこんなに広い沐浴場を造ったのか。

さらに、南へ少し行くと、プラサット・クラヴァン。10世紀建造の古いヒンドゥー教寺院。レンガ造り。

中央の建物の中にはヴィシュヌ神が浮き彫りにされている。

さて、風も収まったと電話があったらしい。バルーンに乗れる。乗り場に行くと、少し待つように指示された。と、そこへ後ろからインド人グループがずかずか勝手にバルーンに乗り込んでいった。おいおい、こっちが先だぞ、待ってるんだから。ガイドのキューさん、添乗員氏が抗議。こっちもヤジを飛ばして応援。ヤツらは不服そうに下りていった。当たり前だろう。こんな時にヘラヘラしておとなしくしてたら、やられ放題になる。

バルーンは地上の滑車にしっかり繋がれている。
こんな円周状の客席。バルーンは100mぐらいまで上げられる。

次第に鳥の目になって俯瞰できるようになる。

おお、アンコール・ワットの中央祠堂5本がはっきり見える。
上から見るとアンコール・ワットの広さがよく分かる。が、アンコール・トムはもっともっと広くて大きい。残念ながらバルーンからはアンコール・トムは見えない。
この後行くトンレ・サップ湖もその一部が見える。

わずか10分ほどの空中散歩だったが、大満足。さあ、昼メシだ。高級ホテル内の中華料理レストラン。隣のテーブルには日本人グループ。いろいろ点心が出てきた。今日もアンコールビール大瓶。

お粥も美味しかった。
デザートはゴマ饅頭とフルーツ。ミカンがあるのには驚いた。

食後、またホテルで一休み。休んでるのはもったいないので、ひとり歩いてスーパーへ。

ホテルから歩いて10分ほど、大型スーパー、アンコール・マーケット。
果物売り場には、パパイヤとスイカ。鮮魚売り場も面白かった。

スーパーでは土産用に特産のチョコやスパイスなどを買い求めた。

帰り道、こんな派手な花が咲いていた。Googleさんによれば、ヒメノカリスというらしい。
金ぴかのお寺もある。中には入らず、入口でぺこり。

午後は、トンレサップ湖をクルーズ。

まだまだ気温が高いが、船はエアコンあるだろうと思っていたが、甘かった。オープンな船。走り始めたら風が入ってきて涼しかったので救われた。
2階の席も魅力的だったが、安全そうな1階席にしておいた。我々は皆、律儀にライフジャケットを着用したが、すれ違う船の欧米人客たちは誰ひとり着けていなかった。

カンボジアは雨季が終わったばかり。なので湖は増水している。トンレサップ湖は水がひいた乾季でも琵琶湖の3倍ほどの大きさ。雨季は、なんと乾季の3~4倍にもなるという。岸辺の水上集落は、水がひくと移動するらしい。
やがて、教会や学校が岸辺にある集落に来た。その中の1軒、土産物屋に船は接岸し、上陸。

ひええ、ワニがいっぱいいたよ。隣の水槽には巨大ナマズや湖水魚がたくさん。

屋根の上に展望台があった。いい眺め。

水上集落にも貧富の差はあり、金持ちは自家発電で電化生活、貧しい家庭は電気なしの生活。どの家にもハンモックが吊ってあり、子供らが遊んでいた。

湖の中に船は進み、しばし停泊。ここで夕陽を眺めるという。が、突然の大スコール。でも美しい虹を見ることが出来た。1階席は両脇のカーテンを下ろして雨を防いだが、天井からは雨漏り。2階席に乗っていたご夫婦は、下半身ずぶ濡れになったそうで、そのことは下船して知った。その代わり、虹が繋がった素敵な写真を撮影できたようだ。

このまま美しい夕景を見られると思っていたのだが………。
雨と同時に虹が出た。次第に大きくなっていった。
反対側にもきれいに虹が架かった。
太陽が見られたのはここまで。この後は、豪雨。じっと耐え忍ぶばかりだった。

スコールはあっという間に去り、船着き場へ戻り、ホテルへ。夕食まで間があったので、近所をぶらり。
今夜の食事はホテル内のレストランで、クメール宮廷料理。

サラダ、スープの後のメイン料理は、Seafood Hor Mok シーフードのアモック。
バナナの葉っぱで囲った中には、海鮮の玉子綴じ。ほんのり各種スパイスの風味。
赤い唐辛子は真ん中のタネは辛いが、葉っぱはとてもいい香り。

さて、夕食後、部屋で休むというカミさんを残して、ひとり夜の町へ。繁華街までは歩いて20分あまり。パブストリートという通りが一番賑やか。ライブバンドの大音量がドカスカ、通りまで響き渡っている。

パブストリートにあるRED PIANO は、映画「トゥームレイダー」を撮影中にアンジェリーナ・ジョリーが通ったという店。

ホテルに戻り、今夜もまた缶ビール1本飲んで寝る。今日は2万歩以上歩いた。

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