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2024年1月 奄美大島

加計呂麻島の瀬相港から古仁屋港へ渡り、今夜の宿、古仁屋最古のゲストハウス昭和荘を目指す。町の北外れ。ナオさんが宿の中を案内してくれた。

川べりに、いかにもの佇まいが現れた。今日は他に客はいない。寝室は2段ベッドが3つ。他にも部屋はあるようだった。下段をベッドに、上段はくつろぎスペース。
共用スペース、談話室。ちゃぶ台を囲んで、昭和の香り満載。
ちなみに1泊2200円。
このツアーに参加したくてここを予約したのだ。

コンビニでつまみや低アルコールビールなど買ってきて、談話室で大相撲観戦。

加計呂麻島ののんちゃんが作るおむすび弁当。つい最近の新作。玉子焼き、ちゃんとできていた。
最近は低アルコール飲料もあれこれあるんだねえ。

さて、18時15分、お楽しみのジャングルナイトツアーだ。音楽が鳴り始めて、ナオさんがやってきた。

えっ? 何が始まるの? ジャングルで無事に過ごせるように、お清めをしてくれた。
塩を一なめするのは、ハブ除けとして昔から島の人がやっていたのだそうな。へええ。

さて、四駆自動車を運転してくれるのは、タケさん。二人は、それぞれ、岡山と広島の出身。旅先で出会い、ここ古仁屋で20数年前からゲストハウスをやっているという。ナイトツアーをやっているツアー会社は多数あるが、最近はみな同じ場所へ集中するから、山の中で渋滞したりするという。そんなことにならないよう、オリジナルな場所を探しているのだという。そうこうしているうちに山の中に入った。車のスピードをぐっと落として進む。あっ、アマミノクロウサギ。目の前を横切っていった。カメラを構える余裕もなかった。1匹もクロウサギを見られない日もまれにあると聞いていたから、まずは感動。その後、この日は全部で7~8匹が現れてくれた。

現れてはくれたが、なかなか思ったように撮影はできない。
木の向こうに身をかがめるアマミノクロウサギ。これは黒っぽいが、茶色っぽいのや、体の色はいろいろだった。

道路上にはアマミノクロウサギの糞もよく見られる。巣も見せてもらった。

穴の中がアマミノクロウサギの巣という。
これはまだ新しいアマミノクロウサギの糞。

この日、多くのアマミノクロウサギの他には、リュウキュウイノシシ、小さなカエル、本土から渡ってきたフクロウ、そして最後にヒメハブを見ることが出来た。大きなハブが出たら、捕獲して1匹3000円の駆除代を市からもらうと言っていたが、収穫はナシ。

リュウキュウイノシシの仔。
これはヒメハブ。道路上にいたが、大きなハブは道路脇の樹の上にいることもあり、
車の外には勝手に出ないように注意されていた。
車の中に戻って見物してと言われて、怖いショーが始められた。牙を剥くヒメハブは、ガラス越しでも十分に迫力満点。結局、このハブは小さいからとリリースされた。

ツアーの最後、実は島でも一番大きなアマミノクロウサギが出る場所があるんですよ、と連れて行かれたのが………。

こりゃデカいわ、確かに。脇に立つのは、地元瀬戸内町出身力士、明生の応援幟。

2時間ほどのナイトツアー、いやあ、大満足でございました。タケさん、ありがとう。さて、晩メシを軽く食べに行こう。

人気居酒屋、島料理リッキ。娘さんが有名な島唄の唄者。シイラフライ、旨かった。生ビール1杯と、黒糖焼酎ハイボールを薄めで1杯に留めた。

翌朝、朝ご飯を食べ、朝ドラを観て、チェックアウトをお願いすると、小さな神棚スピーカーから音楽。それまでにも折々にいろいろな音楽が流れていた。島口ラジオ体操ミュージックも。

チェックアウトの前には、別れの音楽なのかな。

そして出発時は、こんなお見送り。また来るね。

ナオさんが派手な旗を持って見送ってくれた。これまた昭和の名残香だねえ。

海のターミナル前で、くろうさぎレンタカーをピックアップして出発。

マングローブ。
帰りも行きに乗り捨てしたのと同じ軽自動車だった。走行距離13万キロ。

帰りはバスで移動するつもりだったが、さきばる(崎原)の桜並木を見たかったのでレンタカーにしたのだ。

さきばる展望台からの絶景。右手の港町は、小湊。
桜並木は咲き始めの状態。
ヒカンザクラの開花宣言が前日に発表されていた。この木は満開状態。
並木全体が開花するのは、半月ぐらい先だろうか。数㎞にわたって桜が植樹されている。

ここから目指したのは朝仁海岸。今朝の奄美新聞に、朝仁海岸でワニグチモダマが開花しているという記事が出ていたのだ。海岸に車を駐めて探してみたが、見つけられない。散歩中の地元の方に尋ねても知らないと言われた。諦めて帰ろうと車に戻ると、なんと、目の前の浜の道路沿いに咲いていた。

これがワニグチモダマ。確かに大きく口を開いているなあ。蔓性植物。
漁師さんが舟を浜にあげていた。

昼メシは、永田橋市場でよく食べに行く食堂へ。

日替わり定食600円。汁にはイノシシ肉がたっぷり入っていた。

さあ、お次は、前回来た時に立ち寄った自然観察の森へ。

森の近くにはヒカンザクラが咲いていた。
前回も見たオオバカンアオイ。森の入口すぐに咲いている。地味やなあ。
ウッドデッキの散歩道も整備されている。
展望台からは感動するほど美しい海が眺められる。
ルリミノキというらしい。今の時季は花は少ない。野鳥も少なかった。

さて、今夜の宿は名瀬のen-Hostel。いつもはビジネスホテルだが、たまには変わった宿をと思い予約してみた。ドミトリーではなく個室。が、狭い部屋に2段ベッド。共用スペースも大したことなく、これじゃビジホの方がマシだったと激しく後悔。

昔泊まったことがあるホテルの真向かいだった。1階はカフェ。宿はその隣にある施錠されたドアを開けて靴を脱ぎ、狭い階段で2階へ。
こちらが予約した個室。うーん、7000円は高過ぎだよなあ。
共用シャワールームの狭いこと!

大相撲を見た後、夕食へ。いつもお馴染みの居酒屋、一村。

先客2名。ジャズをやってる夫婦。一村のママ、りっちゃんは大の音楽好き。3人で盛り上がっていた。1年後、12月にはマヤスコでライブをやるらしい。

さて、飲み過ぎ、食べ過ぎ注意でいこう。中瓶ビールを1杯。トビンニャ塩蒸し、刺身盛合せ、黒糖焼酎薄めでお湯割り、〆には名物さねん蒸し。

トビンニャ。これを食べるとほっとする。
〆はウナギのさねん蒸し。月桃の葉っぱを開くといい香りが広がる。美味しいねえ。

いつもはハシゴ酒で、隣のぶるうす屋あたりに寄るのだが、自粛。
最終日は帰るだけ。朝メシは、郵便局隣のサンドイッチハウスで。

ここはパンを自家製で焼いている。耳まで柔らかくて美味しい。

今回は野生動物あれこれと花々を見られて堪能。次はいつ来るかな。

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