2019年7月24~25日 早池峰山麓タイマグラの宿

画像1 早池峰山麓にあるタイマグラは戦後の開拓地。農家の出作り小屋を「フィールドノート」という宿にして30年あまり。
画像2 到着後、野草茶とともに出してくれたのは豆しとぎ。昔から伝わる素朴なお菓子。青大豆をすりつぶし、米の粉と砂糖を混ぜたものをバターで焼いてくれた。じんわり優しい甘味が広がっていく。
画像3 森に面した縁側。右手奥に広い客室が2室。基本は男女相部屋。この日は他に泊まり客はいなかった。残念なことにご主人が不在で、奥さんと二人の息子さんがもてなしてくれた。
画像4 縁側の正面には畑。鹿や猿が狙いに来るので、厳重に網を張り巡らしてある。これだけ防御しても食べ荒らされることがあるという。以前は、すぐ右手に熊が来たこともあるそうだ。
画像5 屋敷の周囲には薪が積み上げられている。ご主人が初めてこの家に来た直後に、タイマグラに電気が通い始めたそうだ。つい最近はケーブルも敷かれて、wifiも使えるようになった。それでも冬の暖房やお風呂を沸かすのには、今でも薪が活躍している。
画像6 周囲を散歩。バンガロー村に熊注意の貼り紙。宿に車で着いた時に、途中で熊や鹿に会わなかったかと訊かれたのは驚いた。
画像7 林道からこの薬師川に架かる大麻座(たいまぐら)橋を渡ると、フィールドノート。
画像8 ヤマアジサイかな、林道沿いにたくさん咲いていた。この付近で標高500mほど。山に囲まれているからか、下界より涼しく感じる。
画像9 フィールドノートの近所にあった養魚場。数年前に突然閉鎖されたそうだ。あっという間に廃墟と化していく。ここにいたイワナたちはどこへ行ったのかねえ。
画像10 見上げれば早池峰山がすぐそこに聳えている。
画像11 早池峰神社。神社は早池峰山周囲に4ヵ所存在する。ちょうどこの方向の奥に早池峰山が鎮座する。
画像12 早池峰神社前の道に、タヌキが現れた。悠然と道を横切っていった。反対側を見たら、今度は鹿が2頭横切っていった。
画像13 この日は夏空。眩しい光が溢れていた。
画像14 早池峰神社のすぐ近く。弁慶の足あと、という大石。弁慶の伝説が残っているんだなあ。平泉も近いし。
画像15 薬師川に架かる大麻座橋。あんなに青空だったのに、黒い雲が猛スピードで空を覆い始めた。橋を渡り、慌ててフィールドノートへ駆け込むと、すぐに雨音がし始めた。
画像16 縁側に生けられた野の花。夜になると蚊取り線香も欠かせない。
画像17 縁側の隅の特等席。滞在中、通算するとどれぐらいここに坐っていただろうか。
画像18 お風呂は木の浴槽。ご主人の弟さんがすぐ近くに住んでいて、木桶造りをしている。風呂を焚く薪の匂いが一帯に立ちこめ、幸せな気持ちにしてくれる。本当に柔らかく気持ちのよいお湯だった。外から、湯加減どうですか、と訊かれるのも嬉しい体験。
画像19 食事は縁側で摂ることになった。嬉しい驚き。奥さんと二人の息子さんと一緒に食卓を囲む。疑似家族のようなひととき。
画像20 家族全員で用意してくれた夕食。奥の小さなグラスには乾杯用の手造り酒。蜂蜜で造ったミード。左の大ぶりなグラスは、当ててみてと言われたけど降参した。トマトを絞って、皮などを濾した、ピュアなエキス。春巻きの中身はカレー風味のオカラ。豆腐に載せられた山椒の実の香り豊かなこと!
画像21 大皿には手羽先とタマネギスライス。野菜はすべて自家栽培。どれもフレッシュで旨味が濃い。食材の話をあれこれしていたら、北海道山田農場のヤギチーズで盛り上がってしまった。農場まで行ったらしい。
画像22 奥さんは日本酒好き。この日、勧めてもらったのは群馬の町田酒造、それから秋田の雪の茅舎黒ラベル。ぼくが大好きな徳島の旭若松の話をしたら、早速、スマホで検索していた。
画像23 夜も更けてきたので、縁側から居間へ引っ越し。ナスの煮物は、我が家と同じ、干しエビで出汁をとっていたので嬉しかった。
画像24 サケだったか、マスだったかを握ったおむすびも、とても美味しかった。
画像25 そろそろお開きに、と部屋へ行くと、蚊帳を吊ってくれていた。子供の頃以来だなあ、蚊帳なんて。いつもより熟睡できたような気がしたのは、気のせいか。
画像26 朝ご飯も縁側で。パンもコーヒーも美味しかった。もちろん野菜の美味しさは言わずもがな。
画像27 全員でお見送りしてくれた。息子さん達は本当に自然体でお母さんのアシストをしていて、素晴らしいと感心した。今度は、猛禽類、鉱石、植物が大好きというご主人がいらっしゃる時に、再訪しなくては。

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