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2022年3月 北海道列車旅1(旭川~網走~川湯温泉)

大人の休日パスはこれまで何度も利用してきたが、いつも東日本管内のパスだった。今回初めて東日本北海道スペシャルというバージョンを利用した。出発を1週間後に控えた頃に、北海道大雪のニュースが流れ、道内の列車が完全にストップしている様子が報道された。以後、毎日、JR北海道の運行情報をチェックし、直前になってようやく動ける目処がたち、PCR検査も受診し、陰性証明を手にした。
さて、最寄り駅を5時半過ぎに出発、上野駅6時38分発はやぶさ1号に乗り込んだ。天気は上々、安達太良山や雪を被った岩手山などを車窓に眺める。

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津軽半島あたりから車窓は雪景色に変化。青函トンネルをくぐり抜けると、さらに降雪が激しくなった。そうそう、新青森以降の新幹線路線は初めて乗る。北海道内を列車で旅するのは何十年ぶりのことだなあ。

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新函館北斗駅で特急北斗に乗り換え。キオスクで駅弁を買う。北の駅弁屋、というホタテやカニ、みがきニシン、ウニ、イクラなど7種類のトッピングご飯。

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右手車窓に噴火湾を眺めながら、一路札幌へ。

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札幌で特急ライラックに乗り換え、16時25分旭川着。本日は通算10時間弱、列車に乗車していたことになる。駅前のビジネスホテルにチェックインし、晩ご飯を食べるために外出。道路は除雪はされているが、しっかり雪が踏み固められた状態。歩道を歩くときも滑らないように注意しながら。向かった先は炭や。

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塩ホルモンの店。10年あまり前に仕事で来たときに入ったことがある。安くて美味しかったので、4年前にカミさんと夏に来たとき入ろうとしたら、満席で入店できなかった。
定番の塩ホルモンにはタマネギもついてくる。それと、ハラミ、焼き野菜。もちろん生ビールも。

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ドリンクお代わりは酎ハイ。塩ホルモンも旨いが、ハラミも上等。追加で、上ホルモンも食べたかったが、最近、一人旅で食べ過ぎて苦しい思いをしたばかりなので自重。お勘定は1900円。安い!

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平和通り買い物公園はライトアップされていて、いい感じ。

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本当ならバーにでもハシゴする所だが、マンボウでもあるし、旅の初日、ここはぐっとこらえて美味しいコーヒーを飲むことにした。宮越屋珈琲。札幌に本店があり、都内にも出店している。フレンチブレンド。濃くて美味しい。店を出ると、雪が降り始めていた。ホテルに戻り、大浴場で疲れを落として早めに寝た。

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翌朝、朝風呂を浴び、朝食をしっかり食べ、駅へ。面白いオブジェがある。

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旭川8時35分発の特急オホーツク1号で網走へ向かう。ホームに入ってくる鈍行の車両にはびっしり雪がついていて、雪を落とすのも大変そうだ。

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こちらが特急オホーツク。

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網走では流氷を見たかった。船が出る道の駅へタクシーで。先週、大雪の時は、列車だけでなく道路もすべて通行止めになって、どこへも動けなかったそうだ。ネット予約してあった流氷観光砕氷船おーろらのチケットを購入し、2階の食堂で名物という網走ちゃんぽんを食べた。

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出航30分前に乗船開始。

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今日は流氷あり、とネット情報に出ていた。船が出ると、知床半島の斜里岳がうっすら見えた。もっと右手には羅臼岳もさらに薄く見えた。

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しばらく沖に出ると、もう流氷が一面に浮いていた。船が塊を割って進むと、船体がぎしっと揺れる。

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ずっと、甲板に出っぱなしで写真を撮っていたのだが、船内放送で天然記念物のオオワシが見えるという。前に知床へ行ったときにはオジロワシを見たが、オオワシも尾羽が白い。ただ、嘴が濃い黄色なのが相違点。凜々しいなあ。

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船はぐるぐる網走港の沖合を回っている。

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そして、もう一度、またオオワシがいた。先のとは違う個体だろうか、よく分からない。

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いやあ、大満足の流氷観光船だった。帰りのタクシーで、思いの外、お客さんが乗っていて驚いた、とドライバーに話すと、あんなもんじゃダメ、と言う。コロナ前には、海外からの観光客やツアーバス客がどっとやってきて、船は2隻、1日中フル稼働していたという。1隻の建造費が50~60億円、今みたいにぼちぼちやっていたら借金はいつまでたっても返せないと言うのだ。厳しいねえ。
網走駅から釧路行きの列車は1両きり。なんとか座れたが、立ったままの人もいた。川湯温泉駅で下車。

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いわゆる川湯温泉街は、ここからバスで10分ほど。事前に宿をあれこれ探したが、決めたのは温泉街ではなく駅前のパークウェイホテル。ちゃんと温泉もあるようだし、何より宿泊料金が安いのが決め手。1泊2食7300円。さて、どんな宿だろうか。駅前から雪に埋もれた歩道を歩いて5分あまり。

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はじめはレストランの入り口から入ろうとして閉鎖中で慌てたが、横手に回り込むとホテルの玄関だった。まずは、温泉へ。露天風呂へ寒い中、サンダルに履き替えて向かった。こんな寒い中、誰も入っていない。脱衣所から裸足で浴槽へ行くのでさえ、凍える。しかし、湯に浸かってしまえば、こっちのもの。いい気持ち、サイコー。岩で仕切っただけの境目、女性用の風呂も見えてしまいそうだが、当然、誰も入っていない。

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内湯でしっかり体を温めた。食堂での夕食は、ちょっと驚いた。料金も最安プランだったので期待もしていなかったが、どっこい。まずは、自家養殖しているマシュウダイ。ヌタと刺身で。これが意外にも旨いのだ。

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瓶ビールの後は、根室の地酒を。

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と、そこへ運ばれたのが、マシュウダイのから揚げ。甘酢餡の味付け。熱々でほっこり。さらに、揚げたての天ぷら。エビも美味しいが、カボチャが甘くて旨かった。鍋は、ラムのしゃぶしゃぶ。いやあ、大満足の夕食だった。食後ももちろん、温泉を楽しませてもらった。内湯の外にも小ぶりな露天風呂があった。ただし、ここも大露天ほどの距離ではないが、裸で数十メートル歩かねばならぬ。

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北海道は朝早くから明るくなる。5時過ぎには明るい。朝風呂。内湯は源泉掛け流し。ざあざあお湯が溢れている。ここは川湯駅前源泉、温泉街とは違う源泉のようだった。泉質は重曹泉。つるつるして、美人の湯系だな。

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朝ご飯も十分ステキなメニュー。真ん中のお豆腐はあったかい湯豆腐。

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さて、今日はこれから温泉街へと向かう。続きは、続篇2で。

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