見出し画像

2022年6月 徳島

法事のため、徳島へ。ここのところ成田発ばかりで、羽田発は久しぶり。というか、LCCでない飛行機が久しぶり。富士山がきれいに見えた。

山頂付近の雪はわずかのみ。

1時間あまりで徳島着。いつもは海側からランディングするのだが、今日は珍しく、反対向きにランディング。

奥の方に見えるのが吉野川。その右奥が徳島中心街。

空港には義弟夫妻が迎えに来てくれていた。1歳にもならないチワワと一緒に。とりあえず、駅前のホテルへ。今回は義父と義母の法事だが、今年9月には甥の結婚式が控えている。うちの家族もみな来るので、どこで食事をしようかと、今回、下見を兼ねて夕食を予約しておいた。アーケードが続く徳島一の繁華街、のはずだが、日曜の18時前、閑散としている。シャッターが閉まったままの店も多い。

寂しい限りのアーケード街。

で、予約した店は、鳴帆渡(なるほど)。

店内は個室もほとんどふさがっていて繁盛していた。

初めての店なので、一番安いコースを予約した。義弟夫妻と合計4名。掘りごたつの個室に案内された。まずは、生ボールで乾杯。お料理は、トウモロコシのすり流しとハモフライ。

ハモはもっと素材の味を楽しみたかった。タルタルソースで味が分からず。

次いで、阿波牛の冷しゃぶ。さらに、レンコン餅、と続く。酒は鳳凰美田純米。

阿波牛の冷しゃぶ。野菜はまずまず美味しかった。

刺身は、マグロ、タイ、イカ。天ぷらは、エビのレンコン挟み揚げ、鳴門金時など。次の酒は飛露喜。カミさんはヨーグルト酒。料理は、出汁巻きと阿波尾鶏照り焼き。地酒の今小町。〆のご飯は、ちりめん佃煮をまぜ込んだおむすび。こりゃ、なかなか美味しかった。赤出汁もよし。デザートはチョイス。ぼくはマンゴーアイス。9月の予約も帰り際にしておいた。

〆のおむすび。

ホテルに戻り、最上階の温泉に入って、湯上がりのジンソーダを一杯。
翌朝は、駅近くのいかりや珈琲店でモーニング。分厚いトーストが嬉しい。

モーニングセット、550円。
いかりやは創業1955年。自家焙煎コーヒーはレベル高い。

さて、法事は午後なので、昼前は駅の地下や旧そごう店内などをウロウロ。そして、旧そごう隣接の市立図書館で暇つぶし。

駅前に派手なバスが停まっていた。とくしま動物園はカピパラ好きには有名な聖地。
駅前のポストは、阿波おどり。踊らにゃ、ソンソン。
宿泊したのは駅前のサンルート。最上階の温泉大浴場がご自慢。
ビルの6階に入っている市立図書館。

さて、お昼は、徳島に来たら絶対食べずにおられないお好み焼き。今回は、ニュー白馬。焼いてもらうか、自分で焼くか選ぶことができる。焼いてもらうことに。ぼくは、牛肉とレンコン、という新メニューをチョイス。カミさんは、イカ天玉。徳島の「天」は天かすではない。でっかい天ぷらの塊が投入される。生ビールを頼んだら、おっちゃんが、小皿にチリメンを載せて持ってきてくれて、スダチを搾ってくれた。ありがとう!

右がイカ天玉。上に載っているのが、徳島式「天」。
牛肉とレンコン。レンコンがシャキシャキで旨かった。ハフハフハフ。

さあ、曇天の下、ホテルから眉山方面へゆっくり歩いて、お寺へ。実は前日に義弟夫妻がお墓の掃除に出向き、ご住職に明日よろしくお願いします、と挨拶したら、すっかり忘れていたそうで、大丈夫かいな、とやや不安。寺の前で車でやって来た義弟夫妻、甥っ子と合流。約束の15時の15分ほど前。声をかけるが、ずいぶん待たされて、ようやく中へ。一昨年、義母の葬儀以来、住職の姿を見たが、ずいぶん老け込んで、お経をあげる声も張りがない。しばらくお経をあげて、そろそろお焼香かな、と思っていたら、蝋燭の火を消して回って、これでお仕舞いとなってしまった。え、お焼香もなし、お墓の前での読経もなし。そんなの、ありかいな! いやあ、参ったなあ。もうこれでは、七回忌とか絶対無理やな、あの人では。跡継ぎはおらんみたいやし。どうするのかしら。

読経の前に、準備中。

しょうがないので、我々だけで、お墓参りをして、退散した。喫茶店で、あれはどうしたことやろか、と。本当は今回も、自宅の方へ来ていただいてお経をあげてほしいと頼んだら、それは難しいので、寺に来て下さいと言われたのだそうな。それにしても、ねえ。
一度、ホテルに戻り、着替え。夕刻、迎えに来てもらって、今夜はお寿司。義弟達の行きつけ、亀甲。

常連さんたちで毎夜賑わう繁盛店。毎日通っている強者もいる。

さあ、黒板には今日の魚がずらり。うわ、どれも美味しそう。まずは、目の前のネタケースで一際目を惹く岩ガキから。今日のは徳島産。

こりゃ、たまらん旨さ。ジュワッと海の香り。

生ビールを早々に終えて、芳水。吟醸、生酒。

さらりとした飲み口で、夏には最適。

あらかじめ注文しておいてくれたワタリガニが蒸し上がった。これが旨いんだな。

身をほじくり、腹子を味わい、蟹味噌をなめ尽くし、思わず皆が無口になっている。

さてさて、お次は旬のハモ。あったかい。香りも良し。梅とワサビ醤油、両方で。そして、シャコ。これまた徳島のは味が濃いのだ。さらに地ダコ。こいつがたまらん。で、魚介だけでなく、添えられたワカメがめっちゃ旨いのである。そう漏らすと、大将がほいよ、とワカメをくれた。また酒が進む。

鳴門ワカメの本場だからねえ。ハンパなく旨いんです。

天然のタイ、これも鳴門のタイ、ってくらいだから。しかも厚切りで。ぐわっと旨味が弾ける。ふううう。義弟がキープしている黒糖焼酎朝日をもらう。お、タイの酒盗がある。手造りらしい。うわっ、こりゃヤバイわ。旨すぎる。

塩加減が塩辛過ぎなくて、旨いのだ。ダイコンに載せて、いただきます。

さあ、そろそろお寿司も。まずは、マグロの代わりにカツオを巻いた、土佐巻き。うーん、これもいいなあ。

カツオの新鮮なこと。

さて、握ってもらわないと。もうお腹が十分一杯になってる。カンパチ、アオリイカ、シマアジを。

皮目を炙ったシマアジ。分厚い。ぎゅっと旨味。

〆に玉子焼きをもらい、シジミ汁も。ふぁーい、ご馳走様でした。ホンマに美味しかった。極楽、極楽。
ホテルに戻って、また温泉。茶色いお湯は毎日入れ替え。よく温まるお湯。風呂上がりは体がポカポカ。
翌日は、朝から牟岐線の列車に乗って阿佐海岸鉄道へ。このお話は別項で。
で、夕方、帰ってきてからの晩飯は、徳島ではこれまで見かけなかったベトナム料理屋へ。

駅から歩いて5分ほど。HOANハゲ。

店内には先客。3名のベトナムの若者。留学生だろうか。それとも実習生か。さて、何を頼もうか。メニューを見ると、一部には日本語訳があるが、それがないのもあり、どんな料理か全く分からない。

こりゃ、分からんわい。

日本語がさほど堪能でない若いベトナム女性スタッフと、やりとりしながら、何とかオーダー完了。パパイヤサラダ、生春巻き、よく分からないけどNEM CHUA。それからビールを2種。

サイゴンビール、2種。どっちも旨かった。
これが、NEM CHUA。ネムチュア。ソーセージと言われたが、後で調べると、北部ベトナムの料理で、生のソーセージを発酵させたものと判明。肉の中には生のニンニクの欠片が入っていた。辛いタレを少し付けて食べると、さほどクセはなく、美味しかった。
生春巻きは日本でもお馴染み。ただ一般的には甘いタレをつけるが、この店のはニョクマムの風味がきいたタレ。皮はとても薄くて、中にはブン、エビ、肉片、ほか野菜類など。

パパイヤサラダは、注文後、パクチー大丈夫ですか、と確認された割にはさほどパクチーは入っておらず。ま、フツーに美味しかったが、ちょい辛い。〆に、ブンのつけ麺、ブンチャを頼んだ。

肉団子、豚カルビも美味しい。ブンは短く切れてしまうが、あっさり旨い。

後からひとりで来たお客もベトナムの人、結局、この夜、他に日本人客は見かけず。精算の時に聞いたら、半年前に開店したばかりとのこと。義弟夫妻も店があるのは知っていたが、入ったことはなく、今度行ってみると言っていた。
ホテルに戻り、またまた温泉。実は、毎朝6時オープンと同時に朝風呂も行ってるので、温泉三昧。湯上がりの一杯。帰りに駅内で滝の焼き餅を買ってきたので、それをアテにジンソーダ。

サントリー翠ジンソーダと、和田乃屋、滝の焼き餅。

さて、最終日。レンタカーを予約してある。駅まで迎えに来てもらい、借り出し手続き。目指すは、那賀町の酒蔵。大好きな旭若松の蔵。約1時間のドライブ。

昔の街道筋に蔵はある。
これまでに何度、ここを訪れただろうか。今回は久しぶり。

社長さんが待っていて下さった。最近、足を手術したそうで、立っているのも辛そう。今年の酒は2タンク。一升瓶と四合瓶、それぞれ1本ずつを送ってもらうことにした。今年は田んぼができなかったので、来年の酒はない。体が復活したら、また酒を造り続けますとおっしゃっていたが、どうなることやら。ひょっとしたら最後の酒になるのかも、と思うと、感慨深いものがあった。そして、もうひとつ、驚きの言葉が。これまでは、徳島市内のおおさかやで買っていたんだけど、WEBショップが突然閉鎖されて困った、と話したら、一昨年、あの人は田んぼ仕事をしていてコンバインから落ちて亡くなった、とおっしゃるではないか。えー、亡くなっていたのか。全く知らなかった。どうしてメールの1本もくれないのか、と思っていたのだが、そういうことだったとは。

一番左は去年の酒。今年は、真ん中と右側の2タンク分。カウンターには奥さんが畑で作ったというツヤツヤして旨そうなナスとキュウリが置いてあり、ご自由に持ち帰り下さい、と。社長からも勧められたが、飛行機で帰るので持ち帰るのはちょっと、と遠慮した。
神亀で酒造りを修業した娘さんがいらっしゃるのだが、ご結婚されてご主人は全く畑違いの仕事をされているので跡は継げない、と社長は笑っておられた。誰か、この旭若松を守り伝えてくれないものだろうか。

ショックを引きずったまま蔵を後に。いつもスダチなどを買う小松島のあいさい広場へ立ち寄って、あれこれ買い物。で、山の方を目指して、阿波地美獲あおき。アユを食べようと。

店はなかなかお洒落な造り。店内、まだ12時前にも関わらず、先客4組ほど。

先日、ぼくはアユの塩焼きは焚き火キャンプで食べたので、今日はアユ天ぷら定食。カミさんは塩焼き定食。

とてもレベルの高いアユをいただくことができた。ワタの旨味も十分。
天ぷらの揚げ方がバツグンにお上手。アユ甘露煮もたまにはいいね。

美味しいランチに満足。まだ時間があるので、市内のコーヒーワークスで食後の旨いコーヒーを。徳島は本当にコーヒーのレベルが高く、自家焙煎を売りにする店には必ず最新の立派な焙煎機が置かれている。中でもこちらは規模の大きなチェーン店。何とか空きスペースがあり駐車できた。

店の前の駐車場はいつも車が一杯。
パナマ ゲイシャをオーダーしたが、品切れ。エチオピアのイルガチャフェを。
小皿には和三盆とクッキー。

さて、今回も徳島の美味しいものをあれこれ食べることができた。空港店へレンタカーを返却して帰路についた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?