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前田智徳選手

2023.09.25 016

今日は一目ぼれした選手、前田智徳選手をご紹介。
初めて見たのは甲子園球場での阪神VS広島での試合だった。
父親に連れられて甲子園球場、つい数年前には自分もこの球場で騒がれる選手になる予定だった。
しかし、中学にあがる頃にグローブとバットを置いてしまった。
才能がないと自覚したからである。
人生で初めての挫折だった。
甲子園の外観で興奮し、球場内に入るとさらに興奮したが、試合が始まる頃にはその興奮は冷めた。
これが巨人戦だったら興奮は続いていたのにな・・・。
なんてそう思いつつ。
父親に買ってもらった焼き鳥とイカ串を食べながらボケーっと試合を眺めていた。
その時、ひとりの選手がキレイなフォームでヒットを放った。
背番号51をつけたまだ細い選手の名前は前田智徳。
その試合で確か猛打賞を放った。
前田選手に釘付けだった。
そして。
巨人の選手以外で、俺は初めて他チームのファンになった。

テレビで観る巨人戦でも、前田が打つと悔しいけど嬉しいという複雑な感情が沸き起こった。
自分のエラーでランニングホームランを許した直後、逆転の勝ち越しホームランを放ち、それでもベンチで泣きじゃくり、ヒーローインタビューすら拒否というなかなかな漢っぷりも、人生天邪鬼で進んでいる自分にはなにか刺さるものがあった。

前田を語るうえで出てくるのは「天才」。
あの落合やイチローでさえ、前田に一目置いているという。
そしてもうひとつ。
ケガさえしなければ・・・。
スポーツを語るうえで絶対避けて通れないこの「たられば」は、前田にも当てはまってしまう。
両足に爆弾を抱えても、2,000本安打を達成してしまう選手は後にも先にも出てこないんじゃなかろうか。

前田智徳。
あの美しいフォームでヒットを量産出来る選手に、またお目にかかれるだろうか。
前田選手以降俺は、この選手はすごい!という勘が鈍っている笑