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愛なんていらねえよ。とも言い切れない

(クレマチス)

さて、クリハラ(@kurit3)です。

「人生に寄り添う1冊を楽しむ人の様子を写真に残したい」
そんな想いと共にスタートした撮っておきの1冊「本とあなたのポートレート」、略して「ホントレート」

ということで、わたしの好きな本について、記事になりました!!

クロギタロウさん(以下敬称略)の「Books だらり庵」です。どうぞよろしくお願いします!

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(スノーフレーク)

インタビューというのは初めてだったのですが、何度も会ってお酒を飲んだクロギタロウですので、ただおしゃべりしただけのつもりでいました。

ブロガーがレビュー写真の前ボケに使うカスミソウに同情したり、上質なテーブルコーディネートに造花(フェイク)を使うインスタアカウントをピックアップしたり。いろいろ話した気がするけど、クロギタロウが編集してくれた部分がやはり、わたしの気持ちが1番乗っかってたところなのかな、と思います。

わたしのことを「人当たりの良い、穏やかな物腰と端正なそのルックスからは想像できないほどにビールを飲む」って紹介していただいたんだけど、絶妙ですよね。クロギタロウのユーモアは好きだなぁ。

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(サルスベリ)

さて。上記のエントリの中でも特によく喋った部分について、ちょっとアンサーというか、補足というか、もっと喋りたい。

愛なんていらねえよ。とも言い切れない

植物はすぐ美談と絡められちゃうから、みんなちゃんと教育を受けた方が良いよね。愛情よりも水と光と空気の方が大事なんだから。

特にこの辺ですよね。わたしこんなこと言ったかな(言った)。こういった植物と人の関わり方みたいなところ、日頃からよく考えたりするので、分解して考察してみたいと思います。

キーワード的には
・栽培
・鑑賞
・記録
・観察
といった感じでしょうか。そこに愛はあるのか!?というアレ。

栽培フェーズ

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(ゼラニウム)

栽培に必要なのは、科学的な知識と、それを実践する技術。ノウハウや経験と言い換えてもいい。愛がモノを言うステージじゃない。(愛の定義については読んでいるあなたに任せる。以下同様)

もちろん、愛をもって栽培するのは悪いことじゃないけど、愛だけでは花は咲かない。きっと水をやり過ぎて根腐れする未来がみえるわけで、ここのフェーズをもってわたしは、愛で花は咲かないと思うんだ。

鑑賞フェーズ

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(ツバキ)

愛の出番はここ。愛と少しの教養があると、この鑑賞フェーズがグッと豊かなものになる。対象は花や植物だけとは限らなくて、大きな意味での自然や、歴史、芸術、食文化や風土みたいなふんわりしたものへの愛や教養も含みます。

また園芸というやつには、少なからず人(ヒト科ホモサピエンス)が介在しています。自然が好きなのではなく「園芸」が好きなんだよわたしは。園芸の背景にはきっと、人がいて、知識と技術をもって栽培に勤しんでいるはずだから。彼ら彼女ら園芸プレイヤーを、わたしはリスペクトしているし、それはたぶん愛に近い。

鑑賞フェーズにおいては、愛こそすべてと言ってもよい。

記録フェーズ

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(ビオラ)

いとうせいこうの場合は文章だったし、わたしの場合は文章と写真だった。ある人は論文かもしれないし、水彩画かもしれない。他者に伝えるとか、共有するために、この記録フェーズはある。写真うまくなりたい。

クロギタロウのホントレートシリーズも、きっとここのフェーズで、本とか読書体験をシェアしてるんだよね知らんけど。

観察フェーズ

観察フェーズは他とちょっと性格が違っていて。栽培、鑑賞、記録、すべてにおいてベースにある「観察」という行為が最も大切だと思っています。また、ここにおいて、解像度が不安定になるので愛は顔を出さないで欲しいマジで。

「観察」については下記のnoteでも書いたけど、もっとも力をつけたい。

もちろん愛してない訳じゃない

その時、俺はかつてないほど俺以外の生命を愛しているのである。

これは、紹介した「ボタニカル・ライフ」からの引用である。そう、なんていうか愛していない訳じゃないのよ。でも、愛だけではないの。

憎んだところで葉は繁るし、愛しても花は枯れるの。そういった、どうしようもならないところで、「俺」はどうしていくかっていうのを考えるキッカケになる本なのかな、と今では思います。

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ボタニカル・ライフ-植物生活 (新潮文庫)

Special Thanks

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クロギタロウ@taroimo0629

さて。

今回、このnoteを書いたのは、このクロギタロウのせいです。クロギタロウとしゃべって、記事を読んだ結果、このnoteが生まれました。友人として知っている相手と、こうやって自分の好きなものや、考えていることについてアレコレしゃべるのはとても貴重な体験でした。

しゃべっているときは、ふざけたりビール飲んだりしていたけど、このシリーズは誰にでもできることじゃないよな、と思っています。すごいなってリスペクトしています。わたしは特定のインターネットプレイヤーをべたべた褒めたりするの嫌なんだよ!!!

これからも期待と嫉妬をもって、クロギタロウのホントレートを楽しみにしたい。

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