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結局、第五人格って鬼に支配されたニンゲンが強いよねと思った話

世の中に感動を届けたい。
そのためにゲーム配信をしている。
今日はスマホゲーム【第五人格 IdentityⅤ】
配信パートナーの「だん」と合流し撮影を始める。

内容は簡単にいえば「鬼ごっこ」
プレイヤーは鬼役1人・逃げ役4人に分かれる。そして指定のフィールドで戦いが始まり、次の条件で勝敗が決まる。3人以上捕まえれば鬼役の勝ち、3人以上脱出すれば逃げ役の勝ち、互いに2人づつだと引き分け。そして私とだん氏は逃げ役としてゲームを始めた。

私「今回、あんまり使ったことないキャラにしたんですけど、どういうスキルがあるんですか?」

だん氏「えっと、、そのキャラは〇〇で。えっと、、小さくなって。えっと、、そっちの方向に行くと~」

私「へー、結構いいスキルですね」

だん氏「あと、えっと、、特殊なアイテムが拾えて。。えっと、、一瞬で出来て。。」

私「へー!そんな事もできるんですね!(めっちゃ『えっと』て言うやん)」


だん氏はとても優しいのだ。丁寧に質問に答えてくれる。
これで私も少しは役に立つ動きができそうだ。


私「じゃその特殊なアイテムを探すぞー」

だん氏「ヤバイヤバイヤバイヤバイーー!!!!」

私「 (ん、ピンチなのか?) 」

だん氏「無理無理無理無理無理無理ーー!!!!」

私「 (追われてるのか?) 」

だん氏「はい無理ーー!!死んだーー!!」

私「 (騒がしいな) 」


だん氏はとても やかましいのだ。必要以上によく喋る。
私の集中力を削ってどうしようというのだ。まあいい。気を取り直して自分の役目を果たすとしよう。

私「お、こっちの方向にアイテムがありそうだ」

だん氏「お!お!お!お!」

私「 (今度はなんだ。。) 」

だん氏「バレてない!バレてない!バレてない!」

私「 (くそ、アイテム探しに集中できない) 」

だん氏「いや、バレてるーー!!!!」

私「。。。」

だん氏は もはや公害なのだ。『協力』という概念が一部欠落している可能性がある。おそらく『チームの絆を断つ』が由来で【断(だん)】と名乗っているのだろう。ついぞ私もさっきの「バレてるー!」には一切のリアクションをとらなかった。

まあいい。程なくして私は探していたアイテムを見つけた。これがあればフィールドから脱出するための手順が短縮できる と、断氏が言っていた。そうなれば私はこのチームのヒーローになれる。みんな私に尊敬の眼差しを向けるだろう。ふむ、悪くない。やってやる、そう息巻いていたやさき、鬼が現れた。

私は息が止まった。この世の絶望の全てが自分に向けられていると直感した。私はすぐに捕まってしまいチームから離脱してしまったのである。みんなから憎悪の眼差しを感じる。

戦闘が始まり、一切のチームプレイを放棄してまで見つけたアイテム。それを使う前に捕まるという事が どれだけ重罪かは容易に想像できる。それにも関わらず、そいつを捕まえよう という発想・思考回路は、まさに鬼のそれ。ここは鬼に心を支配されたニンゲンが集まる危険な場所のようだ。



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