原動力は心の中に。
介護の世界に興味を持ったのは、中学一年の頃だった。
そもそも僕はおばあちゃん子であり、おじいちゃん子であった。
小学卒業する頃に、おばあちゃんは胃癌と宣告された。しかし治療のおかげで順調に回復もしていたのだけれど、その回復という言葉とは裏腹に、見えない箇所にも転移していたとのことで弱っていく姿ばかり見ていた。
おばあちゃんは、お見舞いに来る僕を見ると弱っているはずなのに笑顔ばかり見せてくれた。
僕は中学生になり、初めての制服を着た姿も見せつつ、新しい友達や部活の話をしていた。