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Pain of SalvationのThe Perfect Element Part Iはもう一つのプログレメタルの決定版

皆さんはプログレメタルというとどういったバンドを思い浮かべるでしょうか。
まぁSymphonyXとかQUEENSRYCHEとかFATES WARNINGとかいろいろな意見があると思いますが、Dreamtheaterの名前を挙げて異を唱える人はいないと思います。
そのDreamtheaterの代表作に「Image and Words」を挙げた場合、好みの問題はあれど異を唱える人はあまり居ないはずです。

なのでプログレメタルのメジャーな金字塔の一つとしてDreamtheaterの「Image and Words」を挙げるのは間違いではないと考えています。
尼崎のパンクバーのマスターも知ってたぐらいですしね。

しかしそれとは別に個人的なプログレメタルの金字塔として、私はPain of SalvationのThe Perfect Element Part Iを挙げたいと思っています。

ほとんど知らない人ばかりだと思うので一応説明しておくと、Pain of Salvationはスウェーデンのプログレバンドです。
ダニエル・ギルデンロウというギター&Voが中心人物。
スウェーデンのプログレバンドであるThe Flower Kingsに所属していたこともあり、知る人ぞ知るけどなかなか評価の高い人物です。

The Perfect Element Part IはPain of Salvationの3枚目のアルバムです。
コンセプトアルバムとして制作され、Part Ⅰと付く事からわかるようにシリーズの第1作目にあたります。(全3部作)

同じプログレメタルの金字塔ではあるのですが、DreamtheaterのImage and Wordsとの違いは軸足とアプローチの違いだと感じています。
DreamtheaterはメタルバンドでImage and Wordsはメタルバンドがプログレッシブなアプローチをとった名作。
対してPain Of Salvationはプログレバンドで、The Perfect Element Part Iはプログレバンドがメタル的なアプローチをとった名作だと思っています。

コンセプトアルバムというと歌詞がわからないといけないんじゃないかとか、表現にこだわるあまり音楽性が置き去りになってるんじゃないかとか心配しがちですが、このアルバムはとにかくメロディが素晴らしく美しくてよいので、まず普通に聴くだけで十分楽しめます。
そして悲壮感漂うVoがその表現力と歌唱力を生かして幼年期から青年期にかけての起こる問題、虐待や薬物問題、内なる葛藤などについて、叫び、囁き、歌い上げていきます。
プログレバンドであるだけに繊細な部分の表現が巧みで聴いてて惹き込まれますが、それでいて1曲目などは若干インダストリアルな風味を持たせたイントロで聴くものの期待を軽く裏切るなど、色々とわかってらっしゃる感が凄いです。

レコードで欲しかったのですが、当初すべて廃盤となっており入手は非常に難しく。
そうこうしているうちに発売20周年アニバーサリー盤がリリースされ、そちらのレコードを入手しました。

アニバーサリー盤はジャケットが少し変更になっているのとリミックスが施されており、音が格段に良くなっているとの事。
聴いてみると、アニバーサらない方との違いはよくわかりませんが、非常に格好いいですw
ただ2枚組なのが難点です。(私は2枚組のレコードが大嫌い)

個人的にはモロプログレメタル的な1stと2ndがイマイチで、プログレ方面にしっかり軸足を据えた3rdのこのアルバム以降はどれも大好きです。
スタジオアルバムは全部CDで持っており、Be以降はRoad Salt One&Two以外はレコードで持っています。
Road~はアプローチ方法がメタルではなくブルース・ロック的な手法になっておりそれまでのファンからは非常に不評だったためかレコードもほとんど出回ってないんですよね。
いずれ入手したいと思っていますが、2030年あたりがRoad~の発売20周年になるのでそのタイミングでまたアニバーサリー盤が出ないかなと思っています。


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