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あの頃も今も〜美術館さんぽ 7月21日〜

かこさとし展 

子どもたちに伝えたかったこと
Bumkamuraザ・ミュージアム

憧れの光景がそこに!

夏休みに合わせて、子供も楽しめる企画展が次々と始まっている。
先日のこぐまちゃん展に続いて、今回は

かこさとし展!

「からすのパンやさん」をご記憶の方は多いのでは?
原画や資料200点で辿る大回顧展。
かこさんは惜しくも、2018年に92歳でお亡くなりになった。

展示は5つのセクションに分かれている。

第1章 絵を描く科学者 青年期に見つめた もの     
第2章 子どもたちから教わったこと
    セツルメントでの活動
第3章 だるまちゃんとからすのパンやさん
    名作に込めた想い
第4章 子どもたちに知ってほしい
    さまざまなこと
第5章 いのちの成り立ちを考えたい
    生命図譜に込めたメッセージ

出展作品リストより引用

かこさんは絵本作家のほかに工学博士の顔も持っていた。
東大で応用化学を学び、技術士として企業に就職。
第4章の「だむのおじさんたち」「かわ」「地下鉄のできるまで」等の絵本には、かこさんが自分の持っている知識を子どもたちに伝えたいという想いが溢れている。
もちろん大人が読んでも楽しい。
まだまだ知らないことがいっぱいある。
好奇心を刺激された。

下記の2冊は小学校の図書室で読んだ記憶がある。

タイトル通り「歯」のはなし。

お次はタイトルが恐ろしかった…。
当時子どものカルシウム不足を懸念して書いたとか。

からすのパンやさんには続編も!

2013年には、からすの子どもたちのその後を描いている。
家業で経験を積み、きょうだいたちは独立。
それぞれ自分の店を持ち、頑張っていた。
(何屋さんかは是非絵本で読んでみて)

もう1つの代表作「だるまちゃんシリーズ」
お父さんだるまの表情がユニークで。
こちらは1967年から2018年まで続いた長寿シリーズ。
てんぐちゃんを始め、バラエティ豊かなキャラクターが揃っている。

かこさんは暮らしていた川崎の町でセツルメント運動に関わっていた。
地域に溶け込み、金銭ではなく自らの活動で貢献するボランティア活動の一種だ。
子どもたちと遊んだり、紙芝居を見せたり。この経験が絵本に活かされているという。

会場の「からすのパンやさん」に駆け寄る子どもがいた。
「僕、これ大好き!」
思わず目を細める。
私もそうだったよ。

子供と同じ目線で、たくさんの想いを伝え続けたひと。
そんなあたたかな展覧会だった。


☕お約束の松濤カフェに寄る。
この前Bunkamuraに来たときは臨時休業で悲しい思いをした…。

久々のショートーケーキ!!

トッピング追加しなくても満足な生クリームの量!

かこさんの余韻で、ほくほくしながら食べた。ごちそうさま。


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