僕たちの腐敗のカタチ

https://jidounten-lab.com/u_46830
どうして真っ先に日の丸が出てくるのかよく分からない記事だが、要はギグワーク肯定推進の立場であることがわかる。
「豪州・ニュージーランド・アメリカの3カ国における「柔軟な働き⽅が損なわれたらドライバーを継続しないと答えた割合」が紹介されている。豪州とニュージーランドは91%、アメリカは86%で、シフト制がいかに運転手にとってストレスかが分かる」

添付資料の「ライドシェアと自由な働き方について」だが、現在の法的位置付けや海外のライドシェアとの比較など色々言及しており、かなりよく調べた上で綺麗にまとめてある印象。
だが序盤でウーバーイーツを引き合いに出しておきながらお決まりの「労働基準法上の労働者性」しか触れてなーい。いつまで1980年代の基準で足踏みしてんのさ。
ギグワークの新たな法整備を提唱するのであれば都労委の判断を足がかりにすればいいのに、と思ってしまうのだが。
あとはまあ、肝心要の従事者の働く権利、生きる権利という観点が随分とまあ手薄というかお粗末というか。
「何かあった時に誰がどう責任を取るのか?」
という、当事者や利用を考えている人の不安を払拭できていないよ?「自由」と「やりたい放題」は違うんだぜぇ?せめて「自由な働き方」って括弧付にして欲しかったかなー。
でもって記事の論調はそんなとこには勿論🙉

でもさー。ライドシェアってまだまだそういうビジネスモデルなんだよねー。(欠伸)
自分はウーバーしか知らないけど、主体的な責任感の欠如、長期的な視野を常に欠いた業界育成意識の欠如、というか経営そのものより場当たり的な株主へのアピールの優先、あとは財政部門を別会社にしてオランダに置いていることなんかも日本ではぜーんぜん問題にされてないよね?(租税回避の観点。まあ、国内企業も散々やってるんだろうし)
アメリカの企業なのにデラウェア州に本拠がないのがなんとなく疑問だけど、タックスヘイブンと一口に言っても場所によって色々規制が違うのかもしれないし、やはり主戦場は欧州と判断したのかな?

世界的な合法非合法の金の流れや、人権と資本原理主義のせめぎ合いなどが日本以外のライドシェアを巡る争点であって、もしも「日本版ライドシェア」なるものがこの先も維持できるとか関係タクシー会社が思っているとしたら、お気楽なもんだと思わざるを得ない。
(ほら、「日本型福祉社会」とかいって必然的人手不足に陥ってる業界なんかもあるじゃん?あれも従事者と利用者双方への権利意識を欠いた制度設計が原因なんだよねー。ようは行政が無能って事!)

単にもうこの国の運輸業界はタクシー運転手(その他の運輸ドライバーも)を繋ぎ止めるだけの知恵も資本も将来性もないんでねぇの?
多分政官界と癒着し過ぎて単なる利権団体に成り下がり、広義の(個人事業主を含む)労働者から見放されているのが実情なんだろうなー。
馬鹿馬鹿しくてやってられるか、と各種生存権からハブられている「事業者」たちは1人で黙って去っていく。逆に言えば、まともな労組は未来の宝なんだけどなー。
「労使間交渉は経営資源」
という金言を理解出来る人はこの国でお金や権限を持つ人の中では皆無なんでしょね。結果から遡らせてもらうと、知能もしくは人格的にそんな素養が無い。
時代を選ばず、場所を選ばす、腐敗の形は退屈なほどに変わらない。
いやー、没落中の国での身の処し方は誰にとっても他人事ではありませんなあ!

当方はギグワークを副業として活かしつつ、成り行きを観察させていただく所存である(欠伸)

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