#8 第三章「和菓子も、世界進出も、うまくね」

では、そろそろ第3章に入っていきましょう。
登場いただくのは「和菓子屋さんの」2代目の女性です。大学を卒業してからは広告会社に勤めていて、その頃に知り合いました。3年前ほど前に、ご実家の和菓子屋さんを引き継ぐことになったこの2代目は、スパッと会社を辞め、実家に戻りました。今は先代時代からの従業員3名を雇う一国一城の主として奮闘中です。

いつも前向き、新しいことに積極的に取り組んでいる彼女なので、私としてもついつい応援しています。今年は、新たにホームページも作りたいということで、持続化補助金のお手伝いをしていました。

「世界に和菓子を広げたい!」という彼女の野望をかなえるために、相談に乗ってほしいということだったので、ちょっとお話を聞いてみたところ…

画像1

新製品開発、販路拡大、海外進出…やりたいことがあるわあるわ、それだけやったら、さすがに健康的な和菓子でもカロリーオーバーになってしまいますよ…引き継いだからには、しっかりと経営したい!そのためには、あれもこれもやらなきゃ!和菓子屋の2代目は前向きです。少し猪突猛進気味ですが、前向きな気持ちは大事ですよね。そういう方には、ぜひとも成功してほしいものです。診断士としてもこの2代目を「守り」と「攻め」の両面で、サポートをしてあげたいと思っています。

黒い診断士:お久しぶりです~頑張っているようですね~

和菓子屋:あ 先輩、お久しぶりです!先日は持続化補助金の件で、本当にありがとうございました!そうそう、また新しい商品開発したんです!わざわざ来てくれたんですもの、ぜひためしてください!

黒い診断士:・・・このうさぎちゃんはなんですか??

和菓子屋:これは、新商品イチオシの「月見うさぎ大福」ですよ!もうすぐ、十五夜ですしね。この目はタピオカなんですよ!

黒い診断士:・・・相変わらず、アイディア豊富ですねぇ。

和菓子屋:ありがとうございます!新商品もそうですし、後は、お店も、もっといい感じにしたいですし、観光客相手にもアピールしたいですし、さらにさらに海外展開もしたいんです!

画像2

黒い診断士:ちょちょちょっと…。整理しながらいきましょうか・・・

和菓子屋:あっ、は、はい…。最近、スイーツ市場は盛り上がっているんですが、洋菓子店の倒産が増えてるなんてニュースを見たりして、少し焦ってるんですよ。

黒い診断士:えぇ!そうなんですか?

和菓子屋:なんでもコンビニスイーツにお客さんを取られたり、クリスマスケーキの人気がなくなったり、原料コストが上がったり、っていうのが原因らしいんですけど、和菓子も、うかうかしてられないんですよ。頑張っている洋菓子屋さんなんかは、海外市場とか、路面店から店舗をスーパーのテナントにするとかいろいろ工夫しているんです。私も頑張らないと!

画像3

黒い診断士:よく研究してますねぇ!えらいです!じゃあ、一つ一つ片づけていきましょうか。

和菓子屋:はいっ!

黒い診断士:まずは、お店をもっといい感じにしたいということでしたよね。

和菓子屋:はいっ!今のお店、築40年以上なんですよ。趣があると言えば、それまでなんですが、やっぱり、時代に合った風情をだしたいなぁ、と思うんです。

黒い診断士:改修の費用はあてがあるんですか?

和菓子屋:それが、問題なんですよね。この間、リフォーム屋さんに相談したら、私がしたい、和の風情があって、でも今どきな感じに改修をすると、300万円くらいかかるんですよ…

黒い診断士:自己資金はあるんですか?

和菓子屋:昔から付き合いのある信用金庫さんに、融資してもらおうかなぁ、と考えてるんですけどね。

黒い診断士:2代目は、いつから社長になりましたか?

和菓子屋:私ですか? えぇっと、戻ってきて2年経った頃ですから、2018年の春ですね。

黒い診断士:だったら、今(2019年7月初旬)なら間に合いますよ!事業継承補助金、という制度があって、2代目の会社であれば規模も、引き継いだタイミングもバッチリなので、最大200万円まで、補助してもらえますよ~

画像4

和菓子屋:えーーーーーつ!ホントですか!?

黒い診断士:急げば間に合いますよ~ とはいえ、来年でもいいかもですよ。来年も、まず間違いなくあると思いますし、つなぎ融資などで200万の準備も、しておかないとですしね。

和菓子屋:そうですねぇ。ちょっと、お財布事情と相談して考えてみますね!

黒い診断士:それがいいですね!12月には、来年この補助金がどんな形で出るか見えてくると思うので、その時にまた話しましょうか~

和菓子屋:はいっ!

黒い診断士:次は、なんでしたっけ?

和菓子屋:はいっ! 次は、観光客対策でありますっ!

黒い診断士:そんなに、気合い入れなくていいですよ…

和菓子屋:あ、はい。次の観光客対策なんですけど、インスタやホームページを見て来てくれるんですよね。外国人の方などは、和の風情が、良いと仰ってくれるので、店をリノベーションすることで対応かなぁ、って思ってるんですね。あとは、日本人観光客も、増えてきたんですけど、どうしても店内で食べるとか、歩きながら食べるとかで、そこで関係が終わっちゃうんですよぉ…できれば、帰ってからも買ってもらえたらいいなぁ、って思ってるんですよねぇ…

黒い診断士:だったら、EC(eコマース)でネット販売しちゃいましょうよ!

画像5

和菓子屋:えーーーーーつ!そんなこと、うちでできるんですか!?

黒い診断士:できますよ~!

和菓子屋:そうなんですね! 実は、売る先をもう少し広げたいなぁって思っていたんですけど、どうしていいかわからなかったんですよぉ…外国人や観光客に人気の百貨店さんから、うちの店に入れませんか、などというお話があって、どうしようかなぁ、と思っていたところだったんです!

黒い診断士:2代目は持続化補助金やったじゃないですか?

和菓子屋:はい、それが?

黒い診断士:実は、中小企業のための補助金3兄弟があって、持続化補助金も、そうなんですが、他にもIT補助金というのがあるんですよ~

和菓子屋:IT補助金?

黒い診断士:そうです。これは中小企業の生産性向上のための、ITツールの導入を支援という目的なんですけど、

和菓子屋:ふむふむ

黒い診断士:これで、ECサイトを作ったりすることもできるんですよ。それを、この間持続化補助金で作ったホームページに繋げちゃうと、
1)興味持ったら、すぐECで買えたり、
2)一度買って頂いた方には、ショップカードを渡したりして、そこからホームページからECに飛んで買えたり、というような、感じで買ってもらうなんてこともできますよねぇ

画像6

和菓子屋:ステキ!

黒い診断士:先日、キャッシュレス還元事業で、新決済を入れましたよね?それをECの決済にも使っちゃいましょう!

和菓子屋:なるほど! ホント、勉強しないと、いろいろ思いつかないですねぇ。

黒い診断士:2代目は、勉強はしなくても僕がいつでもサポートするから、やりたいことをきちんと整理しておけば良いですよ~

和菓子屋:心強いです!

黒い診断士:2代目が言っていた中で、今日まだ解決できていないことは、海外進出でしたね。

和菓子屋:はい! でも、まずはお店を改修して、ECサイト作ること辺りを、来年やって、軌道に乗ったら、次のステップに進みたいと思います!

黒い診断士:そうですねぇ。僕もそれが良いと思いますよ。海外進出にあたっては、販路の調査や、外国語Webサイトの制作なんかの補助もありますしね。

和菓子屋:そうなんですね! じゃあ、それも考えていきたいですぅ!

黒い診断士:まだまだありますよぉ新たな商品開発だったら「ものづくり補助金」もありますし、あとは従業員さんの負荷も大きくなるので、ケアもしないとですから、そういうことも考えていきたいですしねぇ。

画像7

和菓子屋:やること多いと燃えますねぇ~ ウフフ

第三章 完

画像8

ここまで和菓子屋2代目の事例でご覧いただいたように、持続化補助金でホームページを作成するところから始まる奮闘のストーリーはこれからも続きますが、一旦ここで整理をしてみたいと思います。

2代目は、先代から事業を承継しましたので、事業承継補助金をうまく使うことで、店舗の改修などもできたりします。この制度、意外と知られていませんし、このテーマは政府の重要テーマでもあるので、来年も狙い目ですね。また、2代目の悩みである、一度買って頂いたお客さんの継続的な購入への仕組みづくりなどは、ECを使うと結構解決します。これなども、IT補助金を使うことで、早く安く立ち上げることができたりします。更に、キャッシュレス還元事業で、新たにキャッシュレスを導入した場合は、そうした決済サービスを使うこともできますね。やりたいことさえ明確であれば、お手伝いできるのが、私たち診断士です! うまく使って頂ければ、私としても ニヤリです。

さて、次の章では、海外展開の布石や、ものづくり補助金での新商品開発、そして新たな視点になりますが、従業員ケアのためにできることなどを一緒に考えていきたいと思います。ということで、和菓子屋2代目での第四章に続きます~


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

14

黒い診断士

今年、中小企業診断士になりました。診断士になる前は、まるでポカーンでした。増税、消費税軽減税率などを理解するのに読んではため息の連続。中小企業対策をわかりやすくイラストを交えて、ビジネスのマンガ風に書いてみる事に致しました!
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。