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仕事をするときに大切にしていること

仕事をする時、知識や技能は必要だけれど、何てことないモノゴトを面白がる力も結構大切だと思っています。

栄養素でたとえると、知識や技能が炭水化物やたんぱく質だとすると、それはビタミンやミネラルのようなポジションかな。
仕事を推進するエネルギー源にはならないけれど、心身の緊張や煮詰まった考えを解きほぐし、バランスを取ってくれるようなもの。

ミスのない、効率的な仕事っぷりを追い求めひたすらに張り詰めていると、途中でエンストを起こしてしまう。
けれど、張り詰めた場にもどこかとぼけたできごとは転がっている。
そんなものにちょっとだけ笑って力を抜いたら、またぼちぼちやっていけば良い。
そんな感じでやっていきたいタイプです。

・・・

私が以前働いていたオフィスの打合せスペースは、果物の名前で呼ばれていました。
テーブルとイスとパソコンを置いただけで見た目で区別がつかないスペース達はいつの間にか「りんご」「いちご」「すいか」と名付けられ、果物のイラストを印刷した厚紙がテーブルからペロリと垂れ下げられていたんです。
会議をメールで連絡するときは「@すいか」と書けば良く、テーブルから垂れ下がるイラストのおかげで遠くからも区別できる。
非常に合理的かつ効率的なしくみでした。

でも、くだものって、ちょっと可愛らしすぎる。
ちょっと固い雰囲気の管理職のご予定を拝見すると、9時から「@すいか」11時から「@いちご」14時から「@さくらんぼ」・・・
ここは本当にオフィスか?と一瞬混乱することもありました。

「見積書のチェックは13時からみかんで。」
「いちご、取っておきました。」
(打合せの場所を確保しておきました、の意。いちごが食べられるわけではない。)
これらは全部日常会話ですが、事情を知らない人には全く伝わりません。

友だちにこの話をしたら
「おじさんたちがさくらんぼに集まって、顔突き合わせて難しい話してるんでしょ?失礼だけれどちょっとおかしいよね」
と言いながらげらげら笑っていました。

私は会議があまり得意ではないけれど、議題の硬さと場所の名前のギャップにふふっと笑いながら緊張を解きほぐしていたのでした。

・・・

取るに足らないことはたくさんあるし、取り上げなくても問題ないことばかりだけれど。

根を詰めて仕事をしていた人の緊張が一瞬だけほどけたら。
イライラしていた人が、目の前の人を怒るのもばかばかしくなったとしたら。

くだらないと言われることだって、何かのバランスを立て直してくれる、いいヤツかもしれない。
そう思うと、私は取るに足らないものを取りに行ってしまうんです。

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