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カエルとわたし

毎日まいにち、カエルたちのお世話をしています。
お世話をする人間のことはカエルたちもわかるらしく、私がケージに近づくと扉の前に整列しています。
キラキラしたつぶらな瞳で見つめられるとキュンとします。

はいはーい、ご飯にしようねー、なんてひとりごとを言いながらカエルたちのエサの準備をします。
この小さな生き物を目の前にするとつい話しかけてしまいます。

子供達が休みの日、何気なく「冷凍コオロギ解凍するから」なんて口走ると長女からあんまりそんなことをしている主婦はいないと思う、と言われてしまいました。
次女はそれを聞いて「確かに…」とつぶやいていました。

いや、意外といらっしゃるのですよ、カエル飼っている主婦…。
たぶんカエルたちのエサを準備するのはそういう方々にとっては家事のひとつなのだと勝手に思っています。

カエルたちはエサの時間が待てない!というような雰囲気を醸し出しています。
ケージの扉に貼り付き、はやく、はやくと催促しているようです。
勢いあまって飛び出してしまう子もいるので気をつけながら、そーっと扉を開けます。

時々、オスのがくちゃんが「グワぁっ!」と鳴きます。
カエルも鳴いてエサの催促するんだな、と新しい発見です。
一匹ずつ順番にピンセットでコオロギを食べさせます。
時折横取りしたりされたり、うまく食べられなかったり、間違って仲間の足を口に入れたり、カエルたちはわちゃわちゃしています。
そんなカエルたちの様子を眺めている時間が幸せだと思います。

ひととおり全員に食べさせたあとはそっとカエルたちを指に乗せて虫かごへ移動させます。
この時間、正直にいうとあんまり好きになれません。
指先に何ともいえない感触が残ります。
ヒヤッ…ムニッ…みたいな…。
君たちはいつでも冷えているな〜なんて思いながら全員を移動させるのですが、やはり野生の生き物、勢いよく手の上から逃げ出す子も。
慌てて追いかけて、そっと掴んで、虫かごの中に放します。

なかなか手の上から離れなかったり、腕を登ってくる子もいます。
この虫かごへ移動する時間が1番大変です。

私がケージの掃除をしている間、カエルたちは虫かごの中でおとなしく…いや激しめに動いて待っています。
天井が開くと外に出られるとわかっているので、上に登っては落ち、登っては落ちを繰り返しています。

掃除が終わったケージの前に虫かごを置いて蓋を取るとカエルは自分たちでケージに戻っていきます。
ドサクサに紛れてケージから飛び出す子もいるので要注意です。
虫かごに最後まで残っているみしろちゃんを指に乗せてケージに戻すまでが一連の流れです。

ケージに戻ってしまったらカエルたちはおとなしくなります。
散々暴れて疲れたのだと思います。

いつの間にかカエルのお世話は私の生活の一部になってしまいました。
お風呂や歯磨きと同じ感覚です。

カエルとわたし、これからもお世話する日々は続いていきます。

今日は久しぶりに少し長くなりました。
それでは、今日はこのへんで。

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