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8章 とある宗教の家庭に生まれたワタシが体験談をつらつらと書いたらつらい思い出ばかりで“つらたにえん”な件【元不良の担当者】

【元不良の担当者】

中学生の時の担当者に、こんな人がいました。

話し言葉は優しいのだけど、すごく雰囲気が怖くて、ちょっとした時の表情に違和感。

やはり、
「どう?お経あげてる?信仰、最近どう?」
「そっかそっか。まあこれからだよね。」
というワタシの嫌いな会話をしてくるので、嫌いでした。

もうすでに、
「やらないですよ。あと、ワタシは信者じゃないですよ。」
と何度も言ってましたが、訪問してくるたびに同じことを言ってくるので、嫌でしたね。

頻繁に家に訪問して来ましたが、ある日、こんなことを切り出してきました。

「ボクは不良だったんだよね〜」


そうでしょうね、と思いましたが、
「あ、そうだったんですね。」
みたいな返しをしました。


「暴走族もやっていてさ〜」
「でも更生したんだよね」
「この宗教に出会ってさ、変わろうと思ってね〜」


ありがちだけど、別に良いことだし、スルーしてたのですが、ワタシはこの手の話は当時からあまり好きではありませんでした。
中学生の時点で、不良が起こすトラブルを何度も見てましたので…。


その不良であった話を、なぜか誇らしげに話すので、冷めて聞いていたのですが、その中で、イジメもしていたという言葉があり、その時の顔が後悔の顔ではなく、やはりさきほどと同じく昔の思い出を笑顔でするというものだったので、


「その方たちには、謝って回ったのですか?」


と聞きました。
まあ怖かったですけど、中学生の時は怖いもの知らずな部分もあったので…。

すると、
「どういうこと?」
という言葉が返ってきました。

ワタシ「いえ。更生したとおっしゃっていたので。」

その方「更生したよ。」

ワタシ「悪いことをしていたのは反省したということだと思ったので。」

その方「そうだよ。反省した。そして更生した。だから、こうして今、信仰に身を寄せてがんばっているんだよ。」

ワタシ「イジメも反省したうえで、更生したと言ってるわけですよね。なので、イジメた方たちに謝って回ったってことかなあ、と思って聞きました。」

その方「いや、謝って回ってなんてないよ。悪いことしたなとは思ってるけどね。うん。」

ワタシ「自分だけ納得してるというふうに見えます。」

その方「何が言いたいのかな?」

ワタシ「イジメられたほうは納得してるのかな?という意味です。」

この時、めちゃくちゃこぶしが震えてて、にらまれました。
怖かったな…。

イジメられた側が謝罪を求めてるかなんてわかりませんが、この人は本当に悪いことをしたという自覚があるのかな、「俺は更生したから許された存在」って勝手に思ってないかな、と思って、つい聞いてしまったのです。

その方とは、その後も、

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