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【エッセイ】 薪割り

 薪割りというのは難しいもの、大変苦労な必需品と、そんなことを言ったなら、力を誇りたいがため、呼びもしない男共がやってきて、意外と簡単、むしろ毎日やりたいものだと、得意げに言うのが馬鹿らしい。

 こちとら生活のことなれば、それも一つの仕事であって、生きるためにすべきこと、少しでも多く割ってくれれば、それは助かることではあるが、その気持ちも通じず、空しいところ。

 杉という軟木なれど、太く、節もあるもので、この節だらけの丸太となれば、斧を振り下ろすその場所を、見極めるのが難しい。

 一時期、電動の薪割り機、そんなものを試したが、どうも効率の悪いもの、いずれ壊れて、再び苦労な肉体労働、しかし、これが最近は、丸太を嵌める金属の輪に、上に向けて刃の付いた、キンドリングクラッカーなるものを手に入れて、これが素晴らしい発明品、薪を作る人ならば、ぜひにも試して欲しいものである。

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