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色覚補助メガネを買いました

あれは何年前のことだったか。浜町アーケードを歩いていたところ、メガネスーパーの店頭にこんなパネルがありました。

調べてみたら2018年7月なので、4.5年前ですね

ほほう、どんなものだろう?と思ったのですが、この時は結局調べもせず終わりました。

そして今に至りまして、同じお店にて今もアピールしている事に気づきました。

以前よりも大々的にアピールしています

色覚「補正」レンズから色覚「補助」レンズになっていますね。これについては店員さんからお話を伺ったので後ほど。

今回はちょっと興味が湧いたので、どんなものか調べてみました。メガネスーパーのウェブサイトに色覚多様性に関するページが掲載されているんですね。で、色覚補助レンズとはどんなものかと言いますと…。

実はこの色を感じる細胞の量は人によって様々で、必ずしも3色均等ということではありません。色覚多様性(特性)「かつての色盲・色弱」というのは、色の刺激を受ける3色の細胞のアンバランスから生じます。
例えば、「赤」と「緑」の光2つの刺激を受けた場合、「黄色」が認識されます。一般色覚者の場合、色の刺激は「赤」100% & 「緑」100%となるため『黄色を認識』します。ですが、「赤」を感じる細胞が60%しかない場合、「赤」60% & 「緑」100%のとなるため「緑」の認識が強くなり、『緑っぽい黄色』を認識するのです。

上記の例の場合、「赤」を感じる細胞が60%に合わせて、「緑」と「青」を感じる刺激を60%に抑えることができれば、3色が同じバランスになります。
バランスがそろえば、視界はやや暗くなるものの一般色覚者と同じバランスの色調の黄色を感じることができるのです。
現在では3色が同じバランスになるよう他の2色の色の透過率を弱める、そんなメガネがレンズが存在します。そしてなんと、色覚多様性(特性)「かつての色盲・色弱」の人の98.2%が補助可能のレンズは「ネオ・ダルトンレンズ」といい、メガネスーパーでもお取り扱いしております。
メガネスーパー ウェブサイト「色覚補助メガネとは」より

なるほど、製品名としては「ネオ・ダルトンレンズ」というものなのですね。メーカーであるネオ・ダルトンのウェブサイトにも原理の解説ページがありました。こちらの方が分かりやすいかもですので、興味がございましたらどうぞ。

原理は何となく分かりました。では実際どう見えるのかなぁと興味が出てきました。どうやらクリップタイプでも作れるという事なので、お気に入りのメガネを使いつつ必要に応じて使う事もできそう。それならば一丁作ってみようかなぁと決心しまして、店舗に直接電話して検査の予約をしました。

説明〜検査〜注文完了まで大体2時間くらいでしたでしょうか。行った検査は、石原表の抜粋とパネルD15テスト的なものだったかな?メガネの度の調整の検査もしましたね。これらの検査で色覚特性の傾向を確認した上で、補助レベルの異なるテストレンズを切り替えながら石原表を見ていき、ちょうどいい補助レベルのレンズを探していきます。そしてちょうど良さそうな補助レンズが決まったら、それを使ってパネルD15テスト的なものを再度行い、どれくらい色の見分けがしやすくなるかを確認。最後にメガネのフレームを決めて注文完了です。

補助レンズの効果の程ですが、まずはテストレンズ未使用時のパネルD15テスト的なものの結果がコチラ。

テストレンズ未使用時

C型(一般型)の方ですと概ね数字順に並んで丸になるのですが、私の場合は離れた色を似た色と誤認識してしまっています。

そしてテストレンズ使用時がコチラ。ちなみにどのレベルの補助レンズを使うか確定してから10〜20分くらいでのものです。

テストレンズ使用時

色の見分けのしやすさは格段に上がっている様です。まだ少し誤認識がありますが、補助レンズを使っての色の見え方に慣れていないためだろうとの店員さんのお話。

「年始に注文したので納品にはちょっと時間がかかるかも」との事だったのですが、結果的には10日で納品されました。

私の色覚補助メガネ(クリップタイプ)

フレームが結構ゴツいです。クリップタイプはこれしかありませんでした。

ちなみに気になるお値段は、レンズ両眼+フレームで大体10万円。9割5分がレンズ代です。これは気軽に買えるお値段ではありませんね…。

ネオ・ダルトンレンズを使った携帯型ルーペもありますが、こちらは個人に合わせてレンズを調整するものではなく、汎用と仕事・学校用の2種の決め打ちです。それでも税込5万円近くするので、こちらも気軽には買えないですね…。

店舗での検査にも数千円の費用がかかるのですが、逆に言えばそれでこのレンズの試用ができますので、もし興味がある様ならまずはメガネスーパーさんで検査を受けてみるか相談してみてはいかがでしょうか。

あ、そうそう。色覚「補正」レンズから色覚「補助」レンズに変わった理由について。店員さんからは「一般型の見え方が正解の見え方ではないから、『正しい見え方になる様に補助する』という『補正』という表現ではなく、見分けをしやすい様に『補助』レンズと表現を変更した」といった旨のお話を伺いました。確かにそれはその通りだな、と。

その一方で、実際に色々使ってみて感じたのは、確かにこのレンズは「一般型の見え方に近づける」ものではないという事です。なのでやっぱりこのレンズは「補正」レンズではなく「補助」レンズだと思います。

そういったものであるならば、このレンズに10万円をかける価値があるのか。それは人それぞれなのでしょうが、私はその価値は十分あると感じています。使い方にかなり工夫は要りますが、これまでと違った世界を見る事ができて、とても面白いです。

ではこのメガネを通すとどの様に見えるのか、それはまた次の機会に書きたいと思います。

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