多くの物がそうであるように、車椅子もリアル事業所よりもネットの方が安く購入できます。ただ、安いには理由があります。
それはただ伝票を張り替えることしかしなくていいからです。車椅子の専門知識も必要ありませんし、リアルの事業所が行っている丁寧な個別の対応をしなくていいからです。

つまりネットには、リアル事業所と比較して、いくつかのデメリットがあります。今回は、そのデメリットをお伝えしましょう。

適合した車椅子の選定

リアルの事業所から購入する場合、どのような車椅子がその方に適合するか相談することができます。車椅子は、①身体寸法②障害状況③使用環境④使用目的⑤介助者など、様々なファクターを考えて選定します。

身体寸法や障害状況と合わない車椅子を使うと、体や心を傷つけたり（褥瘡、転落、誤嚥、孤立、介護負担の増加など）、事故で大怪我をしたりする可能性が大きいため、選定はとても重要です。
事業所から購入する場合は、相談に乗ってくれますので、買ってから失敗したというリスクを減らすことができます。

試乗

どのような車椅子が適合するかがわかったら、試乗することもできます。実際に触って乗って確かめられますから、納得してから購入できます。試乗は無料の場合もありますし、有料の場合もあります。それは事業所にお問い合わせください。

調整

車椅子を利用者さんに届けるときは、必ずその方に合うように調整してからお渡しします。（一部、行っていない事業所もあるようです）選定のところでもお伝え下通り、身体寸法との適合は、体と心を傷つけたり、事故で大怪我をするリスクと直結していますから、調整をしてもらえるか、事業所に車椅子の相談をする時には確認をしましょう。

メンテナンス・修理

そして、購入後のメンテナンスや修理の相談ができるのも、リアル事業所のメリットです。（一部、修理をしていない事業所、そして修理できない車椅子もあります）
購入の相談をする時には、その事業所が修理に対応できるか、そして、購入しようとしている車椅子が修理できるかを確認してください。
最近、多くの外国企業やベンチャー企業が福祉用具業界に進出しています。車椅子メーカーさんも増えてきました。ただ、そのようなメーカーさんの中には、アフターフォローの体制が整っていない会社もあります。その辺りの見極めも、事業所さんは相談に乗ってくれますので、事前に確認するといいと思います。

廃棄

不要になったり、壊れて使えなくなった車椅子を引き取ってくれる事業所もあります。（引き取らない事業所もあります）また、一部ですが、NPOを通じてアジアやアフリカ等への寄付に繋げている事業所もあります。（車椅子の状態にもよります）

このようにリアルの事業所では、丁寧に購入までの相談に乗ってくれます。特に適合と調整については、健康や生活の質に関わってくる重要なファクターです。
もし、車椅子を購入する際には、どこから購入するかもご検討ください。

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