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ルームメイトのジョンくん②

前回の続き
ジョンはプレステが大好きだった。毎晩ケンブリッジの英語教材に向かう僕に「勉強は身体によくないよ」と言いながらプレステにいそしんだり、コメディードラマのフレンズを見て最終回には「さみしいよ俺は」とか言いながら泣いたりしていた。

ある日家に帰るとプレステがなくなっていた。遅れて帰ってきたジョンにどうしたのと聞くと「ユウ。俺はこのままじゃだめだ。何のためにここにきたのかわからなくなる」と言った。決意は固そうだ。あんなに熱中していたのに。それからジョンは一週間ほど本を読んだり、勉強したりして時間をつぶしていた。

そして部屋にプレステⅡは舞い戻ってきた。ジョンはまた笑いながら「ユウもやろう」と誘ってくれた。当たり前だけど売ったときより高いお金を出して買い戻したらしい。その晩、僕は勉強はやめてジョンと一緒にマトリックスのゲームをした。

ジョンはぐうたらというより、常にリラックスした人だった。もともとというより、すごく頑張った結果こうすることにしたんじゃないかなと思った。卒業した大学もとてもいい大学だったし、中国語も堪能だった。「ユウ、もう寝よう。頑張りすぎると身体を壊すよ」

お金がなくてお米しか食べるものがなかったときも、自分がご飯を食べるときは必ず僕を誘ってくれて韓国の料理を色々食べさせてくれた。初めてのサムギョプサルを食べさせてくれたのも彼だ。
いつか韓国に行くことがあったらまた会いたい。元気でいるかな。

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