永ちゃんの歌がうまかった謎の男性
私は買ってきた熱々のたこ焼きを食べようとした。
するとLINEが入ってきた。
『今話せるかい?』
送ってきたのはこの前知人に呼ばれた集まりで知り合った永ちゃんの歌が上手い謎の男性。
なぜ、謎なのかというと…
お酒も入っていたこともあり数人の人がいたのもあってそんなに多くの会話をしていなかった。
ただ一つ覚えてるのは、永ちゃんの歌がうまかった事ともしかしてスピリチュアル関係の方?って程度。
LINEでちょいちょいそれっぽい事を送ってくる。
私のハイヤーセルフとやらから何かメッセージが届いたら教えるねってLINEでは伝えてくれてた。
よくわからないけど、『わかりました。ありがとうございます』と返信した。
ちょいちょい色々教えてくれるんだけど、スピリチュアルな話って…何でもストレートに伝えてしまう私にとっては曖昧な表現で伝えてくるので非常にわかりにくい。
『僕は、Harikaさんの事がどうも気になってね。なんかほっとけないんだよね』から会話が始まった。
『エネルギーのブロックを感じたんだよね。過去に何かあった?親御さんとの関係はどう?そこを解放できたらもっとこうなるよ』って諭そうとしてくれる。
何を言われても、何を聞かれても知り合ったばかりの人に話すことではない。
『いや〜。多分色々あったと思うし、人に話せば大変だったねって言われるような幼少期は過ごしているけど私はもう33歳だし、それも乗り越えて今楽しく生きてるので特に気にしてないです』
とにかく『気にしていない』と答えた。
なぜ当の本人の私は気にしていないのに、知り合ったばかりの赤の他人が私のこと気にしたりどうにかしたいと思うのだろうか。
この方は私をどうしたいのか?
そして私はいつ目の前のたこやきを食べることができるのか?
『今まで頑張ってきたんだね』とか『何でも1人で解決しようとしてるでしょ』とか
(皆がそうして生きてる)と思う事を言ってくれるんだよね。
私が頑張ることは普通のことだし、何かあった時解決に走るのも普通のこと。そりゃ疲れるけど頼れるのは自分しかいないんだからそりゃ頑張るさ。
(この人わかってくれるんだ…😭ウルウル)ともならない。
どうしても私に何かを吐かせたいのを電話の向こうから感じる。
過去の話を出して、辛かったんだっていうのはとっくの昔にカウンセラーさんの前でやってる事。
今それやったところで辛くもなければ何か解決できると思えない。
大切なのは過去ではなくて未来なんだよね。
未来しか見たくない。
一生懸命色々諭してくれる。
すごく熱く語ってくれてる。
『Harikaさんは愛情のエネルギーが深い。だからブロック取れたらもっと施術にも良い影響でると思うよ。』
それは興味深い。仕事に良い影響が出るのであれば嬉しい。
だけど、私はやっぱり目の前のたこ焼きをツンツンしたりしてたこ焼きが早く食べたくて仕方なかった。
後のことはもう、本当に何を言ってるのかわからない上にたこ焼きが食べたい。
何だろう、このエネルギーの消耗は…
嫌いじゃない。むしろ心配してくれるのはありがたい。
今の自分よりもっと生きやすい、もっと行動できる、頭が良くなる自分になるならカウンセリングでもなんでも受ける。
だけど、今はたこ焼きが食べたい。
望むような返答ができなくて申し訳ない。
だけど、話す必要ないんだよね。
何より話すと長くなるからたこやき食べるのもさらに伸びてしまう。
こんな申し訳ない感じになるならやっぱり(たこ焼き食べるので5分待ってください)って返信したらよかった。
スピリチュアルを否定している訳ではないです。
好きです。全然好きですよ。
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