【クサバカトーク】第2回:人生で最高に無駄な話しようぜ

電車では絶対に座らない人
どうも、クサバくんです。
電車でのポリシーで、絶対に先頭車両か後方車両に行きがち。
しかも、絶対座らない。俺以外に人が居なくても座らない。
始発駅でも座らない。
人が多くなってきて座り心地が悪くなるのが嫌なのと、降りる時に入口で突っかかるのを防ぐ為だ。電車でのストレスは多いからね。


無駄
無駄にはしたくないと思いつつも、無駄は出てしまう。それが無駄って奴さ。
皆は人生で無駄だなぁ~と思いつつもやってしまった無駄な事ってあるかい?俺はある。


やっちまったもんはしかたない。
終わった事を永遠に悔やんでたらキリがない。
でもさ!せめて、笑い話として供養させて欲しいんだよ。
聞いてください。俺の無駄話。


愛の狂信者

若かりし頃、熱狂的にハマっていたコンテンツがあった。
それがラブライブだ。スクールアイドルのやつだ。
今では派生したラブライブアニメがたくさんあるが、俺がハマっていたのは
初代だけだ。
今から話すのは、ラブライブにハマっていた当時の話。
ラブライバーと呼ばれていた一人のオタクの物語。


ラブライブを知らない人の為に簡単に説明をする。
ラブライブとは9人の女子高生が歌って踊ってを繰り返すアニメだ。
アニメと連動してそれぞれのキャラクターの声優がライブで本当に歌って踊ってのパフォーマンスをしていた。これも面白いポイントなのだ。
アニメのキャラと声優、どちらも推せる要素が盛りだくさんのコンテンツだ。


そんなラブライブにハマっていた。9人のメインキャラの中で俺が推していたのが東條希だ。
どんなキャラなのか語りたい所だがやめておく。それだけでnoteの記事4つは書けるからな。
この東條希にメロメロだった俺は、とにかくグッズを買いまくった。
多々買って戦った。
新商品が出ようもんなら値段を見ないで買ったり、ランダム封入系のアイテムは絶対に手に入れるまで買っていた。
部屋の中は紫色に染められていた。
好きに包まれる感覚というのをその時初めて味わった。


ある時、中古ホビーショップに出向いた。
そこで衝撃的な物を見つける。ラブライブのキーホルダーガチャガチャだ。
キーホルダー自体は、公式絵のコピーをキーホルダーサイズにしてアクリルで挟んだ様なちゃっちい物だった。
(今思えば、そんな物売って良かったのか?)
問題なのはキーホルダーではなく、そのおまけに付いていたシールだ。
シールは100均とかに売ってる単色丸型シールだが、その用途がキャラクターの人気投票に使うシールだったのだ。


1回100円のガチャを回せば1枚推しの人気投票に貢献できる。
とどのつまり、どのキャラが一番貢がれているか競争だ。
なかなかエグイ事するな~と思いながら、現在の人気投票の順位を見た。
1位南ことり,2位矢澤にこ,3位西木野真姫


い つ も の


当時の空気を知っている人ならわかると思うが
何かしらの投票企画ではこの3人がいつもTOP3だった。
順番は変われどメンツは変わらないベスト3。
このガチャガチャ人気投票企画でもそれは変わらなかった。
「いつものことさ」そう言いながら東條希の投票用紙を見ると
そこにシールは貼って無かった。


東條希には誰も投票していなかった



俺はキレた。いつもの3人が人気なのは良いとして
なぜ誰も東條希に投票していないんだ?おかしいだろ!
他のキャラも多少なりともシールは貼ってある。なぜ東條希だけが!
これも当時の空気を知っている人ならわかると思うが
東條希は決して人気上位のキャラではなかった。
自分で言ってても悲しいが、これは確実にそうであったと言える。
「え~ラブライブ好きなの?誰推し?」と聞かれる度に東條希と答えていたが誰とも推しが被る事はなかったし、ネットのクソみたいなまとめサイトではいつも酷い記事ばかり書かれていた。
悔しい思いをたくさんしたな。


だとしても好きなんだ。
その東條希が誰にも投票されていない!?
じゃあ俺が1位にしてやるしかないじゃん


人気投票の期間は今日を含めて後2週間。
人気TOP3は団子状態で誰が1位になってもおかしくない。
最後尾からの追い上げは、現在0票の東條希。
果たして中古ホビーショップ内人気1番は勝ち取れるのか!?


投票用紙はカレンダーの様なマス目の仕切りをしていて、1枚の用紙に
50枚のシールが貼れる様になっていた。
俺はその用紙をシールで埋めた。
人気TOP3の面々はだいたい30枚前後の投票数。
これで俺の推しが一番人気だ。よかったよかった。
満足した俺は店を出た。


4日後
人気投票の結果が変わっていない事を確かめる為に再び店に向かう。
推しの投票用紙に変化は無かった。よかったよかった。
ライバルの人気TOP3を見てみる。2位と3位に変化は無かったが
元1位の南ことりの投票数が4枚になっていた。
減っている?不思議に思いながら投票用紙に近づくとその答えがわかった。
投票用紙2枚目に突入していた。


まさかそんな…投票は1枚じゃなかった。
完全に逃げ切ったと思っていた。くそ…
誰かいる…この店に来る南ことりファンのラブライバーがいる!
俺は勝たねばならない。この店ナンバー1の称号は東條希がとる!
完全にスイッチが入った俺は、店員に声をかけて東條希の投票用紙2枚目を用意してもらった。
ガチャガチャ…ガチャガチャ…ガチャガチャ…
途中、何度もガチャガチャの中身を補充してもらいながら今日も投票をする。無事に2枚目の投票用紙もいっぱいにしたが、それでは安心出来なかったので3枚目も用意してもらい3.4枚シールを貼ってこの日は終了した。
いける!ここまで大きく引き離したんだから大丈夫だろう。
というか、そろそろ勝ちを確定しないと俺の財布がもたない。
大量のキーホルダーを袋に入れて店を出た。


人気投票期間残り3日
久しぶりに店に訪れる。期待と不安が入り混じった表情で人気投票のコーナーに向かう。相変わらず東條希の票は俺以外入れていない様子だった。
一方の南ことりはと言うと…おいおい噓だろ?
人気投票用紙4枚目の中間までシールが増えていた。
落胆する中ひとつの可能性が出てきた。
「できすぎじゃない?」
俺が投票した票数と同じ位の投票が南ことりにされている。圧倒的に離されるわけでもなく、追い打ち可能な枚数での投票止め。
これ店員がシール貼ってないか?


店員がシールを貼ってデッドヒートを演出しているとしたらどうだろうか?
俺は一人で相手のいないレースをしている様なマヌケになるじゃないか。
ただのバカじゃないか!
それでいいじゃないか!


仮想敵は無限のシールを持つ店員。財力だけでどうにかする事は不可能となった。こうなれば根性で勝つしかない。作戦はシンプル、人気投票期間の最終日に一気に投票することだ。店員も勤務中にはシールを増やせまい。
この勝負、必ず勝ちに行く!


来る、人気投票期間最終日
東條希の票は俺が入れた分のみ。対する南ことりは4枚目の最後の方までシールを伸ばしていた。追い上げるには投票用紙約2枚分位は必要になる。
最後の決戦が始まる。
ガチャガチャ…ガチャガチャ…ガチャガチャ…
俺「すいません、中身の補充お願いします。」
ガチャガチャ…ガチャガチャ…ガチャガチャ…
俺「すいません、中身の補充お願いします。」
ガチャガチャ…ガチャガチャ…ガチャガチャ…
俺「すいません、中身の補充お願いします。」
店員「申し訳ございません、在庫切れとなります。」
俺「え」


突然の終了宣言
在庫がなければシールは手に入らない。今あるシールで突発できるのか!?
緊張しながらもシールを貼っていく。3枚目の投票用紙をクリアし4枚目に突入する。
シールを貼るのも随分と上手くなったもんだ。美しさすら感じる。
が、足りない。シールは4枚目の投票用紙中間で底をついた。
あと1歩…あと1歩で1番になれたのに
俺は負けた


無駄
この戦いに最初から意味などなかった。
人気1位になったからと言って何かしらあるわけではない。
何も無いんだ。




以上が俺の無駄話でした。
絶対に勝つつもりで挑んだんだけどね、闇の力には勝てなかったよぅ。
トホホ

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