現代語俳句への旅 4
「 五月富士 」
~現代語俳句集~
母という素朴なひとよ五月富士
寝ころんで宇宙に一人夏座敷
人生をとおく泳いできたことよ
さいげつのいよいよしずか青すだれ
ものおとの絶えたふるさと雲の峰
鮎のぼる川のこれまでこれからよ
わらうこえ富士へひびくよ夕涼み
◇
さいげつのはるかさに滝とどろくか
ぼうぜんとながめて誰も梅雨に入る
厳島しずかに夏の霧のなか
ところてん皿一杯の大自然
老画家が描きあげてこそ五月富士
人人人満員電車汗汗汗
眠らない都会とアイスコーヒーと
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