現代語俳句への旅 6
「 夜もにぎやか 」
~現代語俳句集~
夜ぞらには星飾りつけたなばた竹
にぎわってしずかなひと夜七夕竹
たましいがいとおしいひと夕涼み
たびびとにひろがる地球半ズボン
おおぞらをしずめる嶺よ蝉しぐれ
神鳴りと書いてますます恐ろしく
音がない地球に一人キャンプの火
かたりあうあの日この日よ時計草
手を打ってあるきあるくよ蚊一匹
うなぎ屋でとおす最後の最期まで
◇
ふるさとがつんとかおるよ新生姜
おやごころ撃ち抜く子ども水鉄砲
大空はこんなにしずか飛び込み台
目つむって聴く風のおと飛込み台
涼しさのかたまりの富士風のなか
あめんぼの湖面にも空ひろびろと
じんせいに余白ばかりよほたる籠
ふるさとは夜もにぎやかよ蚊一匹
なにもかも星のとおさの夜涼みよ
星涼しひとをおもえということか
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