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父と暮らす ⑮お坊さん

明日は、お坊さんがやってくる。実家は、昔住んでいた地域のお寺の檀家だ。祖母が熱心に寄進していたお陰(?)で、引っ越し先までお参りに来てくれる。先週ハガキが1枚届いて、13日午前に伺いますとあった。
 
午前とあるだけで、それが9時なのか11時なのかも分からない。父によると、この辺りにはもう数件同じような家があるので、あまり早い時間にはならないだろうとのこと。早速お布施の封筒を用意していた。
 
ということは、仏壇が置いてあるあたりを片付けないとならない。パイプハンガーと大きな衣装ケース、その上に積みあがった衣類やタオルの山。リビングの物干しも、2階かどこかに移さないと。そしてお坊さんが帰ったら、また元通りに復元する。
 
仏壇の中の人たちも、目の前が急に明るくなって戸惑っているに違いない。そして父が唱えるのと違うホンモノのお経を聞いて、「これよ、これ!」なんて盛り上がるんだろうか。でもお盆まではまだ随分あるし、そもそもあちらから来ているのか。仕組みが分からないから、まあ、分からないままでいいや。
 

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