12年間、夫婦で暮らした札幌のわが家を売却して4年。→前記事

夫が単身赴任先から帰ってくるメドが立ち、また二人で暮らす家を探すことになった。札幌は除雪が大変だったから、今度は雪が少ないところが良い。あまり小さな町だと、次の勤め先が見つからないかもしれないので、そこそこの大きさの市が良い。海が見えて、景色が楽しめるところなら、言うことない。というわけで、今度は室蘭で不動産探しを始めた。

とりあえず、どんな物件があるか闇雲に検索してみた。リフォーム済みでお手ごろ価格の物件が意外に多く、これなら気に入るところに、そう時間がかからず出合えるかもしれない。この時点で二人が決めていたのは、マンションではなく戸建てということだけ。札幌のわが家を売った代金を、そのまま次の予算に考えた。

室蘭には学生時代の友人がいて、1度だけ行ったことがある。逆をいえば1度しか行ったことがない街だから、地形も町名も全く無知。不動産情報に載っている住所を見ても、そこが便利なところなのかも分からない。そこで地図を買って来て、毎日眺めることにした。記憶の中の地球岬も白鳥大橋も、こんなところにあったのか！

駐車スペースはビルトインが良い、玄関に宅配ボックスを置こうか、トイレは2か所が必須、できれば小さなベランダが欲しいなどと、言うだけタダな希望を二人で並べた。