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札幌で家を売る⑬ なかなか決まらない

【6】買い手が決まらないまま、旭川に引っ越すことに

翌週、②さんが「お嫁さんがまだ見ていないから」と、孫たちとともに再び見学に来ました。

②さんの話はこちら


小学生の男の子2人は、入るなり2階に駆け上がろうとします。ママが「勝手に行っちゃダメ」と言うと、②さん「大丈夫! 何もないから」と。確かに2階は、だいぶん荷造りが進んでいます。でもまだ私、普通に住んでいるんですが。

お嫁さんの感触は、まずまずだったようです。前回決まりかけていた①さんの件


がキャンセルになったことを受け、帰り際に価格と契約時期の念押しをされました。

その後は、最初の勢いが嘘のように、問い合わせがピタッとなくなりました。私は予定通り6月末の引っ越しを決め、壁や水回り、床などをできる限りキレイに掃除しました。考えてみたら、誰も他人の家財道具など見たくないはず。普通の賃貸のように、無機質な空き家を案内した方が、イメージも沸いて印象が良いに違いない。

引っ越し当日、C社の営業さんが来てくれました。この先は鍵を預けて、管理を一任することになります。すべての荷物を運び出すと、「売家」と赤で大きく書かれたポスターを取り出すのが見えました。1m四方はあります。思わず
「それ、貼るんですか?」
と訊いてしまいました。
「…貼らない方が、良いですか?」
「…いえ、貼った方が、良いですよね…」
もともと、壁に何か貼るのは嫌いな私。でももう売りものなので、そうと分かりやすい方が良いに決まってると、自分を納得させたのでした。

【7】最初の契約期間が過ぎ、価格見直しに

旭川に来てからは、定期的に届く営業報告書を楽しみに待ち、読んでがっかり、の繰り返しでした。

・見に来たが話は進まなかった、という人が数人。
・いったん買うと決めたが、高齢の母に「キッチンが高すぎる」と言われキャンセル。本人は「踏み台を作るから」とまで言って説得したが、ダメだったそう。
・買うつもりで一部手直しの見積もりを取って、検討することひと月。現在なお熟考中。

と、すっきりしないケースばかりになりました。

そうこうしているうちに媒介契約期間の3か月を迎え、営業さんから値引きが提案されました。価格を改定したタイミングで、今度は新聞折り込みを入れてくれると言います。夫に相談すると、「いくらでも良い。早く決着をつけたい」とのこと。3080万で売り出すことに決めました。

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