見出し画像

空き家活用とコロナ禍は関係ない?!

コロナ禍のなかで、様々に考え方や生活が変化した方も多いことと思います。私自身も確かに変化を感じています。けれど、コロナの影響で地方が注目されるとか、これからはワーケーションだよねとか、何だか腑に落ちない情報に違和感を感じていることも確かです。
空き家活用とコロナ禍問題がうまくリンクしていけば、みたいな話も耳にしますが、そもそもの問題は全く別だと思うので、そんなこんなも聞き流しながら、粛々と(?)できることをやってきました。

気軽に借りられる家がない…

奈良県の吉野と言えば桜で有名な場所であり、古くから盛んな伝統の林業による良質な吉野杉・吉野桧の産地です。それでも空き家が増えている状況は何処も同じ。2019年から通い始めた私自身の経験を元に、「一つでも空き家にあかりを灯したい」と、活動を継続してきました。

私自身が空き家を拠点として借りようと探した時に、まずは“空き家バンク”に登録して何軒か見せていただきました。ちなみに、商売として成り立たないためか、田舎には地元の不動産屋さんというものがありません。それで、行政絡みのでも空き家バンクで探すことになります。見せていただいた物件はひとりで借りるには大き過ぎたり、すぐに住める状態のものではなかったり。結果、私は空き家バンクで借りられる家を見つけることはできませんでした。

そこで、吉野を好きになってくれた人が気軽に借りられる”シェアハウス”のような場所を空き家を活用して作りませんか?、とあちこちで喋り続けてきたのです。大きなお宅であればシェアするくらいがちょうど良いし、それまでに吉野へ来ている人たちから聞いた中で、気軽に借りられる場所のニーズは確かにあると確信していたからです。

空き家問題は簡単でないことも確か

まあ、”空き家”状態だとしても、所詮は人様の建物です。あーだこーだと余計なお世話なのかも?と思うこともありますが、風情のある建物が朽ちていくのを見てるだけ、ができないお節介な建築士なのがワタシです。

画像1

この建物は伊勢街道沿いにあり、大正~昭和期に地域の文化・経済にとって大切な存在であった人物の住まいでしたが、残念ながら現在はほとんど使われていません。私自身の個人的な興味もあって、昨年から少しずつ調査をさせてもらっていましたが、様々な人が興味を持って勉強会を開くまでに至り、幸い今後の活用に向けて動き出すことになりそうです。所有者が法人であるため、ある意味話がスムーズな例かもしれません。

通常ほとんどの空き家は個人所有であり、相続の問題で整理されていなかったり、所有者がとんでもなく多くいらっしゃったり・・・
それぞれの事情を抱えながらも、放置された建物が倒壊危険状態になれば、さらに面倒な問題を抱えてしまうことになりかねません。

人口減少は地方の問題だけではなく、日本全体の問題です。都市でも、見た目ではわかりにくいものの、空き家率はどんどん高くなっています。人が減っても建物はまだまだ増え続けている・・・。政策的な問題も大いに気になりますが、とにかく手の届く範囲でできること、面白いと思ったことを進めていこうと思っています。

”シェアハウス”という言葉のイメージ?!

“シェアハウスのような借りやすい場所をつくりましょうよ”とあちこちで話してみましたが、残念ながら、どうも“シェアハウス”という言葉のイメージがよろしくないようで(TVの影響でしょうか?・・・)、地域の方にはなかなか受け入れられていない感じがしています。たぶん、近所迷惑になるのでは?とか、ややこしい人たちの住処になるのでは?などと、心配されているのではないかと思われます。

ということは、とにかく私自身がそういう場所を作って運営していくしかないな、といよいよ覚悟を決めたところです。覚悟したからには、行動に移すしかありません。「具体的に物件を探したい!」と声に出してみました。本気度は声に出さないと伝わらないですものね。
程なく1軒、あそこはどうでしょう?と声を掛けられまして、早速検討を進めてみることにしました。話が進めば、改めて報告します!

「Come on よしの」という仕組み

それから、外部から来る人に向けてのソフト面も何かできないかと立ち上げたのが「Come on よしの」です。カモン!って今どきベタ(^^;)ですが、シンプルな気持ちが伝わるよね、と有志で始めました。
https://www.facebook.com/come.on.yoshino

この件は、また次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?