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『仮面ライダー』ライダーキックの威力と弱点を考察

「とおおおっ!」と叫んでジャンプした仮面ライダーは、空中でくるりと前転すると、斜めに急降下して怪人を蹴る! 怪人は大爆発! あまりにも有名な必殺技「ライダーキック」である。
『仮面ライダー』でこのワザを初めて見たとき、当時小学生の筆者は驚愕した。蹴って怪人を爆発させる!? 光線ワザでもないのに(注1)、蹴っただけで爆発するなんて、そんなのアリ!? とはいえ、かなり高く跳び上がっているから、あんな高度から蹴れば、確かに威力はモノスゴイのかも……。うーむ。
 小学生の筆者にとって、「ライダーキック」がどれほどの威力を持っているかは、まことに気になる問題だった。理科好きの中学生になり、高校で物理を習ってそのさらなる魅力に目覚めてからは、ライダーキックという物理運動にますます興味がわいた。ところが同時に「あんな運動ができるのか?」という気もしてきたのである。
本稿では、筆者を悩ませ続けたライダーキックについて、物理の面から考えてみたい。

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