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自分が努力を止めた理由

わたしはもう努力ができなくなった。
自分でも困ったことだと認識している。
どうしてそうなったかというと、こうだ。

昔、高校受験の時に有名大学の付属高校に行こうと決心し、死に物狂いで勉強した。
歩いている時も本を音読しながら勉強した。
塾の行き帰りの電車でも、自作の単語帳を音読した。
夜寝るのは二時だった。

で、受かった。
嬉しかった。
努力は実る、努力は裏切らない、と経験した。

しかし、
理想郷だと思っていたその高校は、堕落した生徒で一杯だった。
ズルい人、妬む人で一杯だった。
知的向上心があり、精進する人はいなかった。
落胆した。失望した。
こんなところに入るためにがむしゃらに頑張ったのか、と。

私は確信した。
理想郷へ行くために努力して、やっとたどり着いたそこがスラム街であることは大いにありえる、と。

なにかするとき、いつも、これが私の頭をよぎる。

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