ここはもう1つの「MUJI HOTEL」かもしれない(中銀カプセルタワービル体験記)
東京・新橋と汐留に程近い立地にそびえる、中銀カプセルタワービル。
晴れた空に映える凛々しく、独特な佇まい。
黒川紀章さんの建築としてあまりにも有名なこの場所に、泊まってみましたのでレポートします。
まず入り口から
レトロな正面玄関を開けます。
もうすでにおしゃれ……と思いながら、上の階を目指します。ちなみに、エレベーターは普通でした。
いざ入室
部屋のドアを開けるとそこには……
大きな丸い窓がお目見え。
ここがまごうかたなき、カプセルタワーの内部なのだとわかります。
え、すごい、今あのカプセルの中にいるよ……(興奮気味)
でも、あれ? 中は意外とあっさりシンプル?
なぜか。
それは、この部屋は無印良品がプロデュースしたコンセプトルームだから。
あこがれのボール型の照明があったり。
ちょっと、丁寧な暮らししてる気が……(またもや興奮気味)
同じく無印さんがセレクトされた本も置いてあります。またこれが、デザインとかアートが好きな人にはたまらない。
右下の冊子はカプセルタワーの案内パンフレット。これを読んで竣工当時に思いを馳せる(生まれてないけど)。
他には、無印の机と椅子、洋服掛け、収納ボックスが2つ。また、小部屋の中のトイレ(水の出は良好)と簡易な洗面台は使用できます。
泊まってみた感想
物が少なく、決して広くないけれどゆとりがあって、落ち着いた空間でした。ベッドも寝心地が良い。
ディフューザーからいい香りもするし……さすが世界のMUJI……
そう、こういう生活がしたかったんです。ほどよくミニマルな部屋で!!
まさに、ここは銀座におけるもう1つのMUJI HOTEL。そう言っても過言ではないかもしれない。
利用したいひとへ、アドバイス
さて、ちょっとこの場所に興味が出てきた、
これから泊まりたいという人へ。
この場所で過ごすメリットとデメリットを、まとめましたのでどうぞ。
メリット①:歴史的、特別な空間に泊まれる
これが一番大きなのメリット。
「この独特なフォルムの建物の中に、自分がいると思えるのが最高」なのです。
かつては最先端のビジネスマン用ルームだったこの部屋。今はレトロ感を誘いつつも、ずっと通用する機能を備えた、素敵な空間のように思えました。
メタボ建築やデザインに興味がある人は、ほぼ確実に気分が上がるでしょう。
メリット②:無印良品の平熱感に癒される
ただ、この建物に憧れつつも、あまり尖った雰囲気だったら厳しいと思う人もいるかもしれません。かく言う、私もその1人。
ですが、それをうまいこと中和してくれるのがMUJIの力。小ざっぱりとして、ハイテンションになりそうな気分を抑えてくれます。
もっと往時のカプセル感を強く望む人は、オリジナルの方をおすすめします。
メリット③:大抵のものは手に入る
この場所のいいところは、利便性が高いところ。前述の通り新橋、汐留は近いし、銀座もゆったり歩ける距離です。
コンビニ、ドラッグストア、ドン・キホーテ、各種ファストファッション店も徒歩圏内。買い物には全くと言っていいほど困りません。
デメリット①:ないものがあります
部屋のお風呂はお湯が出ないので、使用不可。銭湯やジムのシャワールームなどを利用するのをおすすめします。なお、ビル共有部にシャワーブースもあります。
また、テレビや電子レンジなどもありませんが、いっそ「ない暮らし」を楽しむのはいかがでしょう。大都会でのデトックスもなかなか良いかもしれません。
デメリット②:繊細な人にはあまり向かない
まず、窓が開かないので、閉塞感があるところは否めません。また、多少経年劣化しているところはあるので、そこを許容できる大らかさは必要かも。
ちなみにエアコンは新しいですが、やや稼働に時間がかかりました(個人の感想です)。
デメリット③:高速道路の音が気になる場合あり
さすがの立地、治安は良いと思いますし、本当に恵まれた場所です。ただ、高速道路が近く、夜間もばんばん車が飛ばしているので、そういったものが苦手な人は難しいかもしれません。
まずは一度、毎月開催されている見学ツアーに参加して、確かめてみてからの利用を強くおすすめします!
詳しくはこちらのページをチェック。
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